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2023年3月

vol.38 ハンドファーストで打たないとダメなのか?

100切り達成自分流スイング上達塾・オンラインレッスン

vol.38
■ 記事一覧(~vol.89まで)はこちら

 

手が先? ハンドファーストとは

「アイアンはハンドファーストで打て」
上級者ゴルファーがよく言っているな、と思い当たることがあるでしょう。
 
202065123137.jpg

ハンドファーストで打つとは、インパクトの瞬間、
打つ人から見て手元がボールよりも
目標に近い位置(手が先にある)で
球をとらえることを言います。

 
202065123217.jpg

ドライバーショットのインパクト直前の形。
手元が先行している。

 
プロの連続写真のインパクトの瞬間を見ると、確かにハンドファーストでボールをとらえています。
ハンドファーストで打つと、どのような効果があるのでしょうか?
 
 
202065134628.jpg
しかし、ハンドファーストでインパクトしようとすると、
大きく右に飛んだり、シャンクする、と嘆かれます。
 
 

 

 
ハンドファーストは「タメの利いた」などの表現とセットにされることが多いです。
 
 
 

ハンドファーストのメリットとデメリット

 
メリット ⇒ パワーが最大限伝わる
 
202065135152.jpg

重たいドアを開けようとしている形から、
手を下げグリップしたかっこうが
ハンドファーストの形。

重たいドアを開けるにはパワーを出すことが必要。

   

 

 

 

   ↓ ↓ ↓  

 

このまま手元を下げてグリップの形を作ると、

202065135212.jpg

正しいハンドファーストの形になります。

 

 

 

 

 

202065135313.jpg

正しいハンドファーストの形(横から)

肩のラインはほぼアドレスと同じで、
手元が身体から離れず浮かずが理想。

 

 
 
デメリット ⇒ シャンクや曲がりの大きいスライスが出る
 
20206514247.jpg

正面

悪いハンドファーストの形は、
フェースが大きく開いてしまい、
手元も構えた位置に戻りにくい。

 

202065135533.jpg

右肩が下がった形になりやすく、
フェースの根本部分にあたってしまう。

 

ここが我流スイングへの落とし穴だ!
 
ゴルフが道具を使う他のスポーツ(主に球技)と違うのは、
止まったボールを打つ」ことではないでしょうか。
これが、我流スイングに陥ってしまう最大の原因だと考えています。
 
野球は飛んでくるボールを打ち返しますし、テニスやバレーのサーブも動いているボールを打ちます。
動いているボールに反応しながら、かなりの部分、反射的に動いていくはずです。
 
 
一方ゴルフは、スイング中は、かなりの部分(時間的に)「考えながら」打つことになります。
飛んでくるボールに反応してフォームが変わっていく他のスポーツとは違い、
自分で意図して、ほぼ一定のフォームを作りながらボールをとらえていくからです。
 
 

「~する」と「~に(自然に)なる」は似て非なるもの

「ハンドファーストにしよう!」とインパクトの形の「瞬間」の確認に集中し過ぎると、
必ずスイング軌道が崩れてきます。言い換えれば、ハンドファーストにしようとする意図が強過ぎたり、
作為的になったりすると、
スイング「全体」の流れや動きを見失ってしまいやすいのです。
 
正しい動きをしていけば、自然にハンドファーストに「なる」とイメージするのがコツです。
しかし、これがなかなか大変なようです。ここの理解が浅いと、我流スイングに陥ってしまうことでしょう。
 
 
理想は、スイング後、「ハンドファーストでとらえていた」と振り返って実感できることです。
ビデオなどで、確認するのがいいでしょう。
 
しかし、「ハンドファーストでとらえた」と実感できるようになるには、
相当な練習量と、スイングメカニズムの理解が必要です。
 
「ハンドファーストで打つ」というスイングの一部分にとらわれ過ぎると、
速く滑らかに動いていこうとするクラブヘッドの動きが一瞬滞り
スライスやシャンクに悩むことになる恐れがあります。
 
20206514514.jpg
ハンドファーストの形だけを考えると、
身体の回転と、腕やクラブの動きが連動せず、

クラブヘッドがフォローで離れていってしまいやすいのです。
 
これが、アベレージゴルファーに
最も多いミスである、
振り遅れです。
 
 
自分流スイングへの転換のコツ
ハンドファーストで打てるメリットは、パワーが最大限に伝わり易いことだとお話してきました。
速く動いているゴルフクラブを、全体の動きの中の
一瞬だけ「ハンドファースト」の形にすることの難しさも述べました。
 
アベレージゴルファーは、残念ながら相当なゴルフの練習量も取れないことでしょうし、
スイングメカニズムの深い理解も簡単には得られないことでしょう。
 
しかし、安心してください。もし、ハンドファーストで打てなかったとしても、
せいぜい半クラブから1クラブ程度飛距離が落ちる程度なのです。
 

現代のクラブの性能
現在のアイアンは、
「アベレージゴルファーは、ハンドファーストでボールをとらえることが難しい」
という前提で作られています
 
変なハンドファーストでボールをとらえれば、
インパクトでのクラブフェースの向きや角度が大きく変わってしまい、
かえってボールが曲がって、上がらず、さらに飛距離を落とすことにもなりかねません。
 
ハンドファーストは、パワーを最大限伝えるテクニックなのですが、
エラーの動きをして、逆にパワーを落としてしまっては本末転倒です。
 
 
今どきのクラブはハンドファーストでとらえられなくても、十分いい弾道が打てます。
もっと言ってしまえば、アベレージゴルファーにとって、良いスコアを出すためには、
ハンドファーストのテクニックは特に必要ないというのが自分流スイング作りの考え方です。
むしろ、ハンドレート(またはヘッドファースト)の方が弾道も高くなり、方向性も良くなることが多い。
 

正しい理解のポイント

アベレージゴルファーでもアイアンが簡単に打てる打ち方があるのです。
ハンドファーストはいったん横に置いておいて「ハンドレート」または「ヘッドファースト」です。
 
自分流スイング作りでは、この打ち方でも良し、としてスイング作りしていきます。
 
ハンドファーストとは逆の意味になります。
ダウンスイングから右肘を伸ばしながら、右手首のスナップを利かせる打ち方です。
 
 
自分流スイングで推奨する打ち方
202065144610.jpg
ボールをとらえる瞬間、
写真のようなインパクトの形をイメージすると、
クラブヘッドが手元よりも先行し、
振り遅れによるシャンクや
プッシュ(右に飛び出す)がなくなるでしょう。
 
 
 
 
  このように、手首をねじねじるように使うのはNGです。
202065144747.jpg
 
 
ダウンスイング~インパクト~フォローと、クラブヘッドを手元より先行させていっても、
クラブヘッドの重みやシャフトのしなりで、実際には上記のイメージのような形にはなり得ず、
必ず振り遅れが発生し、それなりにハンドファーストの形には近づいていきます。
 
振り遅れは、「力が溜まること」になるのですが、
溜まった力を上手に発揮できるかが課題になってきます。
上手に発揮できなかった場合はシャンクや大スライスになってしまいます。
これは、「タメを作らないと飛ばせないのか?」をご参照ください。
 

振り遅れで溜まった力を、上手に球に伝えることができる段階に到達したら、
本当のハンドファーストで打つテクニックを学べば良いでしょう。
 
 
 
自分流スイング作りで推奨する打ち方は、腕の動きを優位にします。
特にヒジと手首は柔らかく使っていきます。
 
202065145029.jpg

クラブヘッドを先行させていく動かし方は、
ハンドファーストでとらえることよりは簡単です。

特に、ウッド系の長いクラブで
右に曲げてしまうことが軽減するはずです。

 
 
202065145159.jpg

画面右側のクラブが、いまどきのクラブです。画面左側のクラブと比べて、ソール幅の違いがわかると思います。

現代のクラブはソールが幅広で、
ダフリにくい設計になっているからです。

 

自分流スイング理論では、
その恩恵を受けるスイング作りをしていきます。

  
 
202065145626.jpg

球を3つ並べてみましょう。
色違いだとわかりやすいです。
真ん中が、実際に打とうとする球です。

右足つま先前に仮想の
ボールがあるとイメージして、
その仮想のボールから打っていく感じです。

 
慣れるまでは、ダフることもあるかもしれませんが、
3球とも同時に打ってしまうイメージだと、上手く打てるでしょう。
「アイアンは上から打ちこめ」の説明と併せてご理解ください。
 
 
 
 
まとめ≫  ~ 一番力が出せる動きが「ハンドファースト」なのだが・・・。~
 
ハンドファーストの技術を他のスポーツで考えてみましょう。
例えばテニスラケットでボールをとらえる直前の形を思い出してみてください。
 
ラケットの面よりもほんの少し肘が先行しながらボールをとらえています。
野球のバッティングも同様に、ボールをとらえる直前から手元が先行していきます。
 
 
ボールを投げる時も、手元からボールが離れていくギリギリまで肘が先行しています。
重たいドアを開けるときも、手元よりも肘や腰が先行しています。
 
このように、私たちが道具を持ってモノを打ったり叩いたりするときは、
無意識に最大限の力の出し方を行っているのです。
 
 
目指す形の確認という意識があると、一瞬、スイングの流れが「止まる」ことなります
ゴルフスイングは、フォーム全体の動きを見失わずに、各パートの部分を処理し、
部分的なテクニックが発揮されながらスイング全体の形をイメージするという動作です。
 
何やら難しい表現ですが、このあたりの理解は、
やはりたくさん打って体得していきたいところです。
 
 
 
結論として、ハンドファーストのテクニックはアベレージゴルファーには難易度が高く、
不用意に取り組むと、むしろデメリットの方が大きいとお話してきました。
 
自分流スイング作りでは、
「ハンドファーストで打つことができればそれで良し。できなくても100切りは十分可能」
としています。
 
 

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vol.37 ウッドとアイアンでは、打ち方を変えるのか?

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ウッドとアイアンは同じスイングなのか?

 

「アイアンは打ちこんで打つ」

「ウッド系は払うように打つ」

よく耳にする表現ですね。
さらに、アイアンは「タテ振りに」、
ウッド系は「横振りに」も、定説のように表現されています。


何か、打ち方の区別が必要なようにも聞こえてきますが、なぜこのような定説が生まれたのでしょうか?
アイアンとウッドでは、長さも形状も打感も違います。だから打ち方を変えるのでしょうか?


本項目の疑問を解決していくにあたって、

①    「スイング軌道
②    「ライ角度
③    「前傾角度


というスイング理論に関する3つの用語をキーワードとして考えていきましょう。
これらの理論の理解と実践ができれば、シンプルにスイングができるようになります。

応用として、後述する傾斜地からの打ち方にも大きく役立ちます
 

 

3つのスイング理論の理解

まず「スイング軌道」からお話します。クラブヘッドが描く軌跡のことで、

■ インパクトのヘッドの位置をスイング軌道の最下点

■ トップと左右対称の、フィニッシュの少し前くらいのヘッドの位置(同一)をスイング軌道の最上点

とし(イメージで良い)
、その2点を結ぶ傾きのある円軌道(下の画像参照)のことです。


スイング軌道を「横振り、タテ振り」と表現するのは、使用クラブの変化によって、
スイング軌道の傾きが、
より水平に近くなるか、より垂直に近くなる、という意味です。


短いクラブになっていく程、身体と球との距離が近くなっていくので、
スイング軌道の最下点も身体に近くなり最上点と結べば、
スイング軌道の傾きはより垂直に近くなっていきます。
これがタテに振る感覚と言えるでしょう。

 

アイアンのスイング軌道の傾き

20186259059.jpg

スイング軌道の最上点

2018625185251.jpg

ドライバーの傾きと比較すると、
タテ振り感が強い

20186259226.jpgスイング軌道の最下点

 

ドライバーのスイング軌道の傾き

20186259424.jpg

アイアンより球との間隔は
かなり遠く感じる

2018625185327.jpg

アイアンの傾きと比較すると、
横振り感が強い

2018625965.jpg

球の横から払うようなインパクト


逆に長いクラブになっていく程、身体と球との距離が長くなっていくので、
短いクラブよりスイング軌道の傾きは、より水平に近くなっていきます。
これが「横に振る」感覚と言えるでしょう。

アイアンは、ウッドよりシャフトが短いので、よりタテに振る感覚になり、
上から打ち込んでいるイメージが生まれるのだと考えられます。

 


次に「ライ角度」を知りましょう。

適正なライ角度とは、構えでクラブヘッドを平らな地面に、
極端に先端(トゥ)や付け根(ヒール)の片方が浮かないように置いたときに、
地面とシャフトとの間にできる角度のことです。

201862519219.jpg

アイアンの前傾角度は深い

201862519249.jpg

ドライバーの前傾角度はアイアンより浅い

画像では、わずかにしか見えませんが、構えている人からは、
アイアンとウッド系では、かなりライ角度が違う感じがします。

 

【インパクトライ角とは】

地面に引いてある赤い線とシャフトとの間にできるのが、ライ角度です。
アドレスとインパクトでのライ角度がほぼ同じであるのが理想です。

正しい動作を作っていかないと、「インパクトライ角」が大きく狂ってきます。
実技的な詳細は、多分に個人差が出てきますので、動画レッスンで個別にアドバイスしていきます。

 

 

 

最後に「前傾角度」です。

ウッド系はクラブが長いので、前傾角度は浅めになり、
アイアン系はクラブが短くなるので、前傾角度は深めになります。

ウッド系からアイアン系にかけて、クラブが短くなるにつれて前傾角度は深くなっていきます。
各クラブの適正なライ角度に沿って構えれば、適正な前傾角度で構えられます

前傾角度が適正よりも深過ぎると、クラブヘッドのトゥ側が浮き過ぎてライ角度が狂い、
スイング軌道は横振りになってしまいます。

 

201862521124.jpg

急激にインサイドに上がっている

2018625211252.jpg

急激にアウトサイドへ上がっている


バックスイングでフェースが大きく開いてしまったり、
スイング軌道がインサイドに入りすぎたりして、弾道は大きくスライスしてしまうでしょう。
 

2020529153952.jpg
それを警戒して、インパクトで急激にフェースを返すと、
強いフックボールになり、球筋はなかなか安定しません。

 

逆に、前傾角度が適正より浅過ぎると、クラブヘッドのヒール側が浮き過ぎて、
スイング軌道は過度のタテ振りになってしまいます。

そうなるとバックスイングでフェースを閉じてしまい、
急激にアウトサイドに上がりやすく、弾道は低く左に飛びやすいでしょう。



これらの理論を理解すれば、スイング軌道はクラブの長さに応じて、
自然に適正な傾きのスイング軌道になっていくことが実感でき、
タテ振り、横振りという感覚も自然に感じられることでしょう。

理論を知らずに、定説にまどわされていれば、我流スイングのままで、
安定しないショットに苦しむことになってしまいます。

 

         

スイング軌道の変化を感じていく

自分流スイング理論では、アイアンのスイングを基準とすることを提唱します。
なぜなら、ショットは芝の上の球をティアップなしに、
直接打つことの方が圧倒的に多いからです。

スイング軌道、ライ角度、前傾角度の理論を理解したアドレスとスイングならば、
全クラブのスイングがそろってきて、安定したショットが打てるでしょう。

 

ウッド系は、アイアンよりも球を左寄りに置き、スタンス幅も広くなります。
軸をアイアンより右に傾けて構えるので、自然に「払うように」インパクトされます。

アイアンは、球の位置は真中付近になり、ほぼ真上から見るようになるので、
自然に「上から打ち込むように」インパクトされます。

 

2018625213810.jpg

軸の傾きは少なく垂直に近い

2018625213929.jpg

軸は自分から見て右に傾く

特にアイアンショットで言われている、「上から打ち込むようにインパクトする」の意味ですが、
昨今のクラブでは、
単純に「ダフらないようにインパクトする」と理解するだけでいいでしょう。

スイング軌道を把握し、適正なライ角度と前傾角度で各クラブの長さ別に応じて構えていけば、
スイングは変えていくのではなく、
変わっている感じがする、というのがスイング作りの考え方です。


また、アイアンとウッドではヘッド形状も打感が違うので、
スイングが違うと感じてしまうかもしれません。

しかし、クラブの長さの変化によって、スイング軌道、ライ角度、
前傾角度を含んだ構え方(スタンス幅や球との間隔)は、
一定の度合いで変化していきますが、
スイングの動作自体は一つにするのが自分流スイング作りの理想です。

 

 

傾斜地ショットへの応用

スイング軌道」、「前傾角度」、「ライ角度」の理論が理解できると、傾斜地ショットに応用していけます。
また、スイング理論の理解度が傾斜地からのショットの出来具合で計れます

前傾角度とライ角度は、左右ではなく前後に変化するので、
「つま先上がり」と「つま先下がり」で応用していきます。

 

■「つま先上がり」の傾斜地

球が平地より上にくるので、スイング軌道の傾きは平地よりも水平に近づきます。
ライ角度は、トゥが上がってしまいフェースが左を向くことになるので、ボールは左に曲がりやすくなります。
よって、前傾姿勢は平地よりも浅くし、クラブを短く持ちます。

クラブを短く持てば、トゥが上がってしまったライ角度を補正でき
平地から打つ角度と同じにすることができます。
しかし、足場は平地に比べてバランスが悪いので、
半分から7割くらいまでのスピードでスイングする方が安全です。


■「つま先下がり」の傾斜地

球が平地より下にいくので、スイング軌道の傾きは平らな地面よりも垂直に近づきます。
ライ角度は、トゥが下がってしまいフェースは右を向くことになるので、ボールは右に曲がりやすくなります。
よって、前傾姿勢は平地よりも深く構えます。

クラブは短く持つと、ますます球に届かなくなるので、平地と同じ長さで持ちましょう。
ライ角度の補正はあまりできません。

 

つま先下がりの場合

2018625214344.jpg

球の位置は平地より下になるので、

2018625214419.jpg

スイング軌道はタテ振りになる

 

つま先上がりの場合

2018625214459.jpg

球の位置は平地より上になるので、

2018625214526.jpg

スイング軌道は横振りになる

傾斜地では、脚力とバランスに自信がないゴルファーは、
平地の半分くらいの距離で良しとすると、大きなミスショットは避けられます。

傾斜地からナイスショットが打てるようになれば、
スイング理論は身体と頭の両方で、かなり深く理解していることになり、
平地からのショットの安定感はさらに増すでしょう。




まとめ 

アイアンはクラブが短いので、スイング軌道がより垂直に近づき、
タテに振る感覚になり、ウッドはクラブが長いので、
スイング軌道がより水平に近づき、横に振る感覚になるのだと述べてきました。
解説してきた「3つのスイング理論」でご理解いただけると思います。


100切りが達成できる自分流スイング作りでは、アイアンのスイングを基準とすることを提唱します。
スイング軌道、ライ角度、前傾角度の理論を理解し、
さらに球の位置やスタンス幅の変化、軸の傾きを一定の度合で変化させていったアドレスとスイングならば、
全クラブのスイングがそろってきて、スイングの動作自体は一つにするのがスイング作りの理想です。

vol.37


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vol.36 「手打ち」はダメなのか?

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「手打ち」は ”手の役割”と考える

「手打ちはダメ」とか「手打ちになってしまった」 と、
まるでスイングで手を使うことは諸悪の根源みたいに言われています。
 
また「手打ちだから飛ばないんだよ」ともよく聞かれる表現です。
昔から「スイングは手を使ってはいけない」と定説のようになっています。
 
では、「手打ち」スイングとは、一体どのようなスイングなのでしょうか? 
具体的に見ていきましょう。
 
 
自分流スイング作りにおける手打ちとは
当オンラインレッスンで提唱する自分流スイング作りにおける「手打ち」とは、
手を悪い方、誤った使い方のことを言います。手を正しく使うと、手打ちとは言いません。
 
 
では、スイング中の手の誤った使い方と正しい使い方を比較して見ていきましょう。
また、手を正しく動かすためには、脚の使い方(フットワークとも記載)も関連してきます。
 
自分流スイング作りは、正しい手の動かし方と正しいフットワークの連動で作っていくことになります。
年齢や柔軟性によっては、フットワークがどうしても鈍くなってしまうことがあり、
そういった場合は、手の動きを優位にしたスイング作りにアレンジしていくのが自分流スイング作りなのです。
 
この見きわめのさじ加減は難しいので、動画での実技レッスンで個別に対応させていただきます。
 
 
ここが我流スイングへの落とし穴だった!

当サイトが提唱する自分流スイング理論では、「手打ちスイング」を、

身体の回転や、フットワークが上手く使われていない、腕や手先の動きが主体のスイング
と定義しています。
 
私は、「手打ちスイング」で悩んでいる生徒さんに、
 
フットワークが上手に使えておらず、手だけしか使っていないから、手打ちになっている
 
と考えたらいかがですか? とアドバイスしています。
「手打ち」という言葉の意味が、まるでスイング中の悪者のようにとらえられているようなのです。
 
202061203218.jpg

手だけで振り切った形。飛距離が出ない

20206120343.jpg

手だけで球に当てにいった形

 

「手打ち」には、良い手打ちと悪い手打ちがある

悪い意味で使われる「手打ち」とは、どのような打ち方なのでしょうか? 
 
バックスイングからフォロースル―で、下半身が必要なだけ使われておらず、
肘と手首だけでスイングしているゴルファーを見かけます。
こんな打ち方は、自分流スイング理論では「小手先打ちスイング」と呼んでいます。

おそらく、小手先打ちスイングに近い打ち方が「手打ちはダメ」という定説となっていったのでしょう。
この小手先での打ち方を、当サイトでは我流スイング的な手打ちとします。
 
肘と手首だけのパワーでは、もちろん十分な飛距離は稼げませんし、
正しいスイング軌道も描けませんから、球も曲がりやすいはずです。
 
 
では、正しい「手や腕の使い方」と、悪い「手や腕の使い方」に分けて説明していきましょう。
 
202061204237.jpg
正しい使い方は、
コックアンコックリコック
タイミングよく行い、
それにともなって、ヒジをリズミカルにたたむ動作で、
身体のスムーズな回転を促します。
 
 コックとは、始動でクラブを立ち上げていくこと
202061204457.jpg

腕が9時の位置では手首とシャフトが、ほぼ直角に

202061204545.jpg

腕が3時の位置でも手首とシャフトはほぼ直角に

202061204717.jpg

9時の位置(横)

202061204757.jpg

3時の位置(横)

 

2020529175446.jpg

スイング中の両ヒジの間隔は変わらず、
真下に向けておくことができれば、
自分流スイングとしては合格です。

 
 
2020529175522.jpg
 一方、手の悪い使い方は、スイング中、
右手の平と左手の甲が上を向いてしまったり、
ヒジが外側に張ってしまうことです。
 

2020529175729.jpg
また、ダウンスイングからアンコックを忘れて、
インパクトしに行ったりして振り遅れてしまうことなどです。
これは「手を使わなさ過ぎる」ことになるのです。
 
2020529175837.jpg
クラブヘッドの動きが極端に鈍くなり、
さらに我流スイング度が上がってしまうのです。
 

 

 

 
2020529175918.jpg

もちろん、こんな風に手を
使いすぎることもよくありません。

 

 

 

自分流スイングへの転換のコツ
自分流スイング作りでは、「手打ち」という表現を手の役割」と解釈を変えることによって
手も身体(フットワーク)もしっかり使えたパワフルなフォームを目指します。
つまり、冒頭で説明した「正しい手の使い方」になります。
 
 
今まで手打ちはダメだと思っていたゴルファーは、特にダウンスイングからの腕の使い方が少なく、
下半身の動きばかりが強くなっていなかったでしょうか?
 
 
202052918359.jpg
手の役割がきちんと果たせなかったスイングは、
振り遅れてしまい、左ひじが張ってしまいます。
長いクラブになるほど、
右に大きく曲がってしまいます。
 
202061211034.jpg
高齢者や柔軟性が低いゴルファー向けのスイングでは、
ダウンスイングから腕をシャープに
振るから下半身もついてくる

と考えるくらいがおすすめです。
 
このように、フォロースルーでシャフトが立つように使えれば
多少フットワークが鈍くてもOKです。
 

 

 
下半身の動きは忘れてもいい、というわけではなく、
フットワーク自体の役割や動かし方は、理解しておいてください。
 
実際は、腕の振りの意識だけでも、下半身もわずかに動いていきます。
全く下半身が動かなければ、クラブヘッドはボールに当たりません。
しかし、フットワークには個人差があります。まずは最低限の動かし方は知っておきましょう。
 
 
良いスイングをするためのゴルフ特有の脚の使い方
脚の使い方が悪いと、「腕をこう振ろう」と思っても、上手く振れません。
脚の使い方が良いと、上手く腕が振れ、構えた位置にクラブが戻りやすくなります。
 
フットワークは、柔軟性とテクニックが必要です。
どうしても足が上手に動か(動かせ)なければ、
手の動作の割合を増やすことが自分流スイング作りのコツです。これを手打ちは考えません
特に年齢が高かったり、身体が硬い人は、手打ち優位のスイングにしていくのです。
 
 
【正しいフットワーク】
 
202061202743.jpg

バックスイングでは、左ひざが内側に寄る

202061202810.jpg

フィニッシュは、両膝が付き、右かかとは真上を向く

 
 
【悪いフットワーク】
 
202061202846.jpg

右ひざが流れているのはNG

20206120295.jpg

正しい動きと比べて回転していない

 
 
 

正しい腕の使い方とフットワークが身につく練習法

手打ちを「手の動き(役割)」と「身体の回転(フットワーク)」の2つに分けて
それぞれの適正な動きを練習することです。

片足一本(左右それぞれで)でスイングしてみましょう。
正しい腕の使い方使い方が体感できます。
 
202061212720.jpg
悪い手の動きをすると、大きくバランスが崩れるので、
自ずと正しい手の使い方がわかりヘッドの運動量が増えて、
振り遅れなくなることがつかめます。
 

 

 
202061212744.jpg

どうしても片足で立てない方は、
両足を閉じて振ってみても良いでしょう。

 
 
一方フットワークは、膝をちょっと内股感覚にしてみてください。
 
202061213337.jpg
この状態から、
バックスイング~ダウン~フォロー
と回転してみてください。

ポイントは、スイング中両足の親指は、
終始地面から離れません。小指側は離れるはずです。
 
202061213428.jpg

バックスイング

202061213450.jpg

フォロー

スイング中、脚はかなり意識しないと、なかなかスムーズに動かせません。
つまらないかもしれませんが、ボールを打たないで、鏡の前で形を確認しながら、
フットワークの練習だけをやってみてください。球を打つときには、
無意識で腕の振りとフットワークができるようになれば、自分流スイングは完成です。
 
 
このように、球ばかり打たずにストレッチ的なエクササイズを、暇を見てやっていきましょう。
これを、自分流スイング作りの「裏の練習」と呼んでいます。
 

こんな小さな取り組みの積み重ねが、我流スイングに陥らず、
ミスの少ない自分流スイングへの完成につながっていくのです。
 
 
身体にやさしい自分流スイング作りのポイントのまとめ
スイング中両肘の間隔はできるだけ同じに(ボールを胸にはさんだドリル)しましょう。
肘を突っ張らなければ、簡単にできます。
 
202061213911.jpg
202061213936.jpg
 
 
自分流スイング作り「ヘソ指しドリル」で、バックスイング直後のクラブの位置と角度がわかります。
スイング中の8時~4時の位置がでは、グリップエンドがヘソを指しているのが理想です。
その時のシャフトの位置や角度もおぼえておきましょう。

 
20206121455.jpg

グリップエンドをへそに刺す

202061214528.jpg

バックスイング8時の位置。4時の位置もへそを刺している。

  
 
自分流スイング作り「肩たたきドリル」でトップの位置が簡単にわかります。
 
202061215625.jpg

 右肩の上でクラブを担ぐように

202061215649.jpg

② そのまま真上に上げれば、そこが正しいトップの位置

202061215732.jpg

 重量上げのようなポーズから、

202061215816.jpg

 左肩の上で右手を添えるとフォローの位置

 
上記2つのドリルで、
クラブヘッドやシャフトの位置や角度
トップやフィニッシュの位置
が、誰でも簡単にわかります。この打ち方で、
100切りどころか70台のスコア、シングルハンディ入りまで可能です。
ちなみに私がプロ入り当時は、この打ち方でした。
 


 

 

正しい解釈のポイント

プロはよく「スイング中、腕は使わない」と言います。
実際は腕が動いていますが、当のプロ本人は使っている意識がないと言っています。
 
プロは、アマチュアゴルファーに比べて比較にならない程クラブを振ってきていますので、
スイングしようと思えば、腕が自然に動いているのです。
もちろん、この項目で説明した正しい腕の使い方です。
 
プロの腕はほぼ無意識的に「使われている」状態で、だから下半身のみの動きに集中していけます。
下半身は上半身や腕に比べて鈍感なので、しっかり使っていかないと、なかなか意図通り動いてくれません。
器用な手は、「使わない」のではなく「意識しなくても、勝手に正しく動いてくれる」のです。

 
 
スイング中に働く力を知る

具体的には、
■ フェースが開く力(適正なフェースローテーションで対処)
■ 重みで落下する重力(スイング中、クラブの重さを感じておくことで対処)
■ 遠心力(参考記事 ⇒ こちら
 
これらは、万人に働きます。意味や作用を理解していないと、スイング作りは失敗します。
つまり、我流スイングへと陥ってしまいます。
 

自分流スイングで目指せるスイングとは

プロの腕の意識やイメージは“無意識化”されていますが、
アベレージゴルファーでは、そこまで無意識化されていないことでしょう。
 
よって、「手や腕を使うな」を真に受けて真似すると、クラブヘッドの動きが鈍り、
我流スイングに最も顕著な「振り遅れ」になってしまうのです。
 
プロといえども、ゴルフを始めた頃は、手をしっかりと振っていたはずです。
長いゴルフ歴で、膨大な数のスイング(プレーで通用する)をしてきているので、
腕は無意識で適正な動きができるようになったのです。
 
 
自分流スイング作りレベルでは、無意識で腕が「使われる」までは到達できないかもしれません。
しかし、腕や手の役割と、下半身の役割のそれぞれを理解して練習していけば、
100切り達成には充分に到達できるはずです。
 
vol.36
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vol.35 体重移動をしないと飛ばせないのか?

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vol.35
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体重移動の誤解を解く

 
201812114119.jpg
この項目は、「体重移動をしっかり行え」と定説化されていると思われます。
 
ダウンスイングからインパクトにかけて、体重を一気に乗せていけ!

と表現されれば、いかにも飛ばせそうなイメージが湧いてきます。
 
2018121145920.jpg
身体が左右に流れることを「スウェー」と呼ばれ、NGの動きとされています。
ゴルフスイングの基本的な動き方は、腕の振りと身体の回転の連動です。
 
「移動」という言葉から連想される動きは、直線運動ではないでしょうか?
回転運動であるゴルフスイングに、直線イメージが入ってしまうと、矛盾する気がするのですが・・・。
 

 

 
たとえば、机の上の荷物などを「移動」させるときに、曲線で動かすでしょうか? 
ふつうはスライド、つまり直線に動かすものです。
 
ゴルフの動作の表現には、そのまま受け取ると結構矛盾していることがあり、
誤解を招きやすいことが多く、我流スイングを生みだしてしまいます。
 
 
ここが我流スイングへの落とし穴だった!
体重移動とセットで語られるのが、「スウェー」です。
身体が左右に流れるような、ヒザがスライドする動きのことと前述しました。
 
スイング中ヒザが左右に動けば、「移動」はできますが、
スイングの基本である回転ができにくくなってしまいます。
 
我流スイングからの脱出、あるいは陥らないためには、
主に「生活上でのヒザの使い方」と、
ゴルフ特有ヒザの使い方」との違いを理解しておく必要があります。
 
 
生活上でのヒザは、基本的にはほぼ前後に動かすか、タテにおりたたむように使うものでしょう。
しかし、これは我流スイングのヒザの使い方になります。
 
 
2018121152617.jpg
我流スインガ―のヒザの使い方は、
左右か前後に使われています。

ヒザを左右に使うのは体重移動を直線運動とカン違いしていて、
前後に使うのは股関節の可動域が狭くて正しく動かせないか、
ゴルフ特有のヒザの使い方を理解していないかのどちらかです。
 

 

 
 
自分流スイングへの転換のコツ
ゴルフ特有のヒザの使い方は、一言で説明すると「関節を逆に使う」ことです。
スタンダードスイング理論での正しい体重移動とは、
 
「スイング軸を崩さない範囲の、決めたワクの幅内で回転していく」
 
ことです。身近な動作にたとえると、内股に使うことが一番近いです。
可動域の狭い人は違和感や苦痛に近いものがあるでしょう。
 
 
スイングの正しいヒザの使い方を理解しておかないと、ふつうに避けてしまうものなのです。
「この動かし方をマスターする」と決心し、当サイト内で紹介した
ストレッチを習慣にしていれば、必ずできる動きです。
 
 
 
201812115445.jpg
体重移動の動きは、決めたワクの幅内で、
しっかり回転していくことだと述べました。

「大きな体重移動をしよう」と、スタンス幅を広くとると、
どうしてもスムーズな回転運動はしにくく、
横方向に動きやすくなってしまい、軸もブレやすくなります。

 

 
スタンス幅が適正から狭めなら、前後・上下・左右には動きにくく、
その場でクルッとねじって回転していくスタンダードスイング理論の体重移動の動きがしやすくなります。
 
 
2020526154044.jpg

自分流スイングで目指すヒザの使い方は、
右ひざが左ひざの前にできるだけ出ないことです。

慣れるまで、ちょっとキツいかもしれません。
ストレッチで、ヒザの動きを身につけてください。

 

正しい解釈のポイント

体重移動は、意図して「する」のではなく、結果的に「起こる」と考えましょう。
スイングという身体の回転運動の中で、体重は結果的に移動するものなのです。
 
適正な体重移動ができたスイングの目安として、スタンダードスイングのフィニッシュを復習してみてください。
 
 
2018121152318.jpg

 シャフトが首に巻きつくように(そういうイメージで)

 両ももと両ひざがピタッと付く(内またの感じがする)

 右足はつま先で立てている(かかとが真上を向くように)

上記ができていれば、適正な回転運動による体重移動ができたフィニッシュの形です。
フィニッシュでの体重配分の目安としては、左足に8~9、右足に1~2です。

左10、右0というイメージだと、どうしても「やり過ぎ」になり、
直線移動が入りやすくなる危険性があります。
 
スイング中、足の小指は地面から交互にはなれますが、親指はずっと地面から離れないことです。
 
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vol.34 スイング軌道に直線は無い?

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スイング軌道は目標方向、後方への直線の動きはない

 
当サイトのレッスンでは、たびたび、
 
ボディは回転運動、クラブヘッドは円運動
 
がスイングの基本理論であり、スイング中の身体の動作や、
スイング軌道の中に直線の動きは無い
と述べてきました。
 
2018115125330.jpg

肩にシャフトを当てて回転を確認

201811512546.jpg

スイング軌道は円になる

 
 
このスイング理論は、他の項目とも関連してきます。
自分流スイング理論の基本にもなりますので、しっかり理解してください。
 
本項目では、スイング軌道の中の直線運動について、

■「バックスイングはクラブヘッドを低く、長く遠くへ引け」
■「フォロースルーは目標方向に放り投げるように」

という定説と絡めて検証していきます。
 
20181151301.jpg低く、長いバックスイングのイメージ
201811513032.jpg

フォロースル―は目標に真っ直ぐに放り投げる?

 
巷間よく聞くこれらの定説は、スイング軌道を「直線」とイメージしてしまうのではないでしょうか? 
 

 

《ここが我流スイングへの落とし穴だった!》
「低く、長く遠くへ」という表現は、普通に聞けば直線運動を連想してしまいます。
直線運動では、円であるスイング軌道にクラブヘッドをスムーズに乗せていけません。
 
201811513253.jpg

エラーの体重移動であるスエ―と呼ばれる
身体が横へ流れる動作も誘発してしまいます。

結果、スイング軸が崩れるので、
ミート率も大きく落ちてしまい、
我流スイングの原因になります。

 

 

201811513442.jpg

この表現は、バックスイングで、クラブヘッドを
小手先でヒョイとつまみ上げてしまう、
または、急激にインサイドやアウトサイドに
上げてしまう人の矯正イメージとしての表現が、
一人歩きしてしまったものと思われます。

 

 
 
自分流スイング作りでは、スイング理論の「標準値」から偏っている過剰なエラーの動作の場合には、
該当する動作の
正反対の偏った過剰なエラーの動きを入れてやることで、
それぞれのエラーを「相殺」「中和」していきます
この定説は、相殺や中和を表現したのでしょう。
 
 
狙う地点が狭くて、”曲げたくない”、ときに、”真っ直ぐ飛ばしたい!”と、
理論よりも欲求の方が勝ってしまうことがあるものです。

 
バックスイングを真っ直ぐに引いてしまうのと同様に、
球が飛ぶ方向(飛球ライン)にヘッドを沿わせてしまうのがその典型です。
飛球ラインの、やや内側にヘッドを振り抜いていくのが、正しいスイング理論です。
この辺りの理解は、「スタンダードスイング理論」で確認しておいてください。
 
 
バックスイング、フォロースルー両方の直線運動は、
腕が身体から離れ、大きく伸ばされていくので、
ウンスイング~インパクトでは、腕がアドレス時よりも長くなってしまいます。

「腕が長くなってしまう」とは、ダフったり、それを避けて伸び上がってしまうことです。
上下左右に不均等に膨らんだ、”いびつな”円軌道になるからです。

自分流スイング作りの3つの基本理論の一つである、          
地面との接点(スイング軌道の最下点)がズレてしまいます。
 
 
≪自分流スイングへの転換のコツ≫
「スイング」という言葉自体に、スイング作りの極意が込められています。
 
スイングは、直訳すると「振る」です。
ゴルフでふつうに表現される「打つ」や「当てる」は、ヒットです。
良いスイングである円運動は、クラブを回すことです。
 
クラブを「振り回す」とは言いますが、「打ち回す」や「当て回す」という表現は聞いたことがありません。
ゴルファーがふつうに使う「球を打つ」「上手く当たらない」などの表現は、
無意識下で直線のイメージを連想させ、知らず知らずのうちに、
我流スイングに陥ってしまうのではないでしょうか。
 
 
自分流スイング作りでは、
 
「球を打とう、当てにいこうとするな。クラブを回せば(振り回す)、球に”当たる”もの」
 
と考えていきます。
 

下に紹介するクラブ回しドリルを実践してみてください
クルンと1周回せればベストですが、「回そうという意図」だけでも効果があります。
 
このクラブ回しドリルを実践した後に、ふつうにスイングすると、
クラブヘッドがスムーズに円運動する実感がつかめます。
自分流スイング作りでの正しい腕の使い方です。
 
もちろん、球も打ってみてください。
最初はちょっと上手くいかないかもしれませんが、
数十球も練習すると、コツがつかめるでしょう。
 
2020529114223.jpg

① 手だけで上げないように

2020529114243.jpg

② 胸は正面を向いたまま

202052911432.jpg

③ 素早く肘をたたんでいく。
胸は正面のまま

2020529114321.jpg

④ 手首と肘は柔らかく

2020529114337.jpg

⑤ ワキは体から離れないように

2020529114357.jpg

⑥ 1周回して構えに戻る

 
もし、クラブ回しドリルがどうしてもできない、という方は、
次の「V字ドリル」を試してみてください。

V字運動と円運動は違う動きのように見えますが、
身体の回転が加わると、V字運動がキレイに円運動になってしまいます。

V字運動では球は打ちません。
10回程度V字運動をした後に、ふつうにスイングして球を打ってみてください。

 

2020529114824.jpg

① 右肩の上に向かって上げていく

2020529114847.jpg

② 肘のコンパクトなたたみがコツ

202052911497.jpg

③ 右肩から構えに向かって振り下す

2020529114945.jpg

④ 肘が次第に伸びていく

202052911508.jpg

⑤ 構え = インパクト

2020529115030.jpg

⑥ 左肩に向かって上げていく

2020529115058.jpg

⑦ 肘のコンパクトなたたみで

2020529115122.jpg

⑧ クラブを立てていくように

2020529115144.jpg

⑨ 左肩にかつぐ =フィニッシュの形

 

 
 
ゴルフスイングの究極は、スイングをすれば、球に「当たってしまう」ことです。
そのためには正しいアドレスが大前提です。
 
 
スタンダードスイング理論では、「良いスイングは、良いアドレスから生まれる」と述べました。
良いスイングのナイスインパクトで、自動的に「当たってしまう」ためのアドレスを作ることが、
スタンダードスイング理論の根幹になり、自分流スイングへのアレンジを可能にします。
 
上手く打とう、当てようとする意図よりも、
「理論を守ったスイング軌道を描こうとする意図」こそが、
ナイススイングを生む、というのが自分流スイング作りの極意なのです。
 
 
 
 
【その他の練習ドリルの復習】
 
当サイトでも紹介している両足閉じドリルが、
我流スイングから自分流スイングへの転換を助けてくれます。
 
他の項目でも述べた、クラブを逆さにして振ってみるドリルと併用すると、
たちどころにエラーの動きがわかります。
 
201811513842.jpg

両足を閉じて7番アイアンくらいを打ってみましょう。

2018115131152.jpg

シャフトを反対に持ってスイングしてみましょう。
腕を伸ばして振ってみるとスピードが出ますか?

2018115131229.jpg

腕をたたみながら振ると円軌道になり、
ビュンと音がしてスピードが上がります!

 
両足を閉じて低く長く遠くへバックスイングすると、グラついてバランスを崩しますし、
フォロースル―で直線運動をすると、ビュンと音も鳴らせず、ヘッドスピードが上がりません。
 
 
両足閉じスイング中は、円運動をする腕の直径がコンパクトに感じるものですが、
コンパクトになったのではなく、その腕の長さが打つ人の適正寸法なのです。
 
スタンスを通常の広さにしてフットワークでの回転運動を加えると、
そのゴルファーにとって過不足のない腕の直径になります。
 
 
 
 
 
正しい解釈のポイント
 
上記の練習法は、全てスイング中の直線運動を避ける、または矯正するためです。
スイングは円運動ということを理論的に理解していると、本サイトで紹介した項目以外で迷ったときも、
判断や分析を見誤らなくなります。
 
 
スイング作りで怖いのは、理論的に間違ったことを、
正しいと思い込んで一生懸命練習していくことです。
 
これでは、せっかくの努力が実りません。
 
 
私は、これまでのレッスン活動で多くのそのようなゴルファーを見てきて、
残念でならずに当サイトを開設しました。
当レッスンを受けていただいている方々には、ぜひ実る努力をしていただきたいと願っています。
 
 
 
「定説」を盲目的に信じないこと
昔から今に伝わるスイングに関するほとんどの定説は、
当時からのプロの独自のイメージやフィーリングを言葉にしたことが伝承されてきたものです。
知名度の高いプロの言葉であれば、なおさらでしょう。
 
 
しかし、あくまでそのプロの「感覚として、自分はそうやっている」、ということを忘れてはいけません。
 
プロのスイング動作は理論的には適っているはずですが、
プロ独自の感覚的な表現やイメージは、正しい理論と一致するとは限りません。
 
 
スイング作りで悩んだり迷ったりした時は、当サイトのスタンダードスイング理論、
それをベースにしてアレンジしていく自分流スイング作りをぜひ活用してください。
きっと悩みや迷いは解消されるでしょう。
 
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vol.33 スイング中、球は良く見ていないといけないのか?

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スイング中は球を凝視しないで頭を動かせ

ゴルフを始めたばかりの頃は、どなたも、
 
「スイング中、球をしっかり見ろ」「頭を動かすな」
 
という定説を何度も言われたことがあると思われます。
初心者の頃だと、ゴルフ特有の動作に身体が違和感を覚え
必要以上に頭が動いてしまうことから生まれた表現なのでしょう。
 
 
「頭を動かすな、球をよく見ろ」のアドバイスは、球に「一点集中」の意識となり、
球を”
凝視する”ようになっていってしまうのも、またごく自然な流れです。
球を「凝視」することは、球を”にらみつけてしまう”と言い換えられます。

にらみつけるような、一点集中状態である凝視は、
周りの気配やその他の感覚には鈍くなること」と考えられます。 
 
 

ここが我流スイングへの落とし穴だった!

人間は、ふつうの状態だと脳の意識の8~9割くらいを、モノを見ることに向けるそうです。
球をよく見る「凝視」だと、スイング特有の身体の動かし方や、
クラブヘッドの位置とかシャフトの角度、重さなどを把握するといった、
スイングに必要な感覚や神経が視神経にとられ過ぎ
身体やクラブの動かし方にまで意識が及びそうもありません。
 
 
普通にモノを見るだけでも脳へ伝わる情報は80%以上なので、
球を「凝視」すると、脳の意識の95%くらいは視神経に持っていかれそうだからです。
 
そうだと仮定すれば、
 
「シャフトの角度やクラブフェースの向きは・・・?」
 
「トップの位置は?」
 
「脚の動かし方は・・・・?」
 
を、残り5%の感覚でどう処理できるのでしょうか。
「頭を動かすな」という一つの表現にロックされてしまうと、
他の感覚が鈍くなり、必要な動きが出来なくなってしまいます。
 
 
自分流スイング作りでは、「スイングでは頭を動かすな」は、
むしろ我流スイングに陥ってしまうエラーの動きと考えています。
この定説は、説明が不十分なのです。

以下をお読みいただければ、充分納得できるできるでしょう。
 
 
2018125104643.jpg

球を”凝視”している

2018125104728.jpg

「頭を残せ」を意識し過ぎると、回転できなくなる

 
 
2018125104038.jpg

バックスイングで頭が前に動くのはNG

2018125104340.jpg

インに引き過ぎて頭が後ろに動くのもNG

 
 
 

自分流スイングへの転換のコツ

自分流スイング作りでは、頭が動いてはいけない方向は前後とします。
左右はむしろ動かすべきであり、その動かす範囲を理解することが必要なのです。
 
例を見てみましょう。頭が左右に動く、動かないのを比較した画像をご覧ください。
頭が左右に動かないと、バックスイングで肩が回らなくなってしまうのです。
 
 
2018125105237.jpg

頭を動かさないトップの形

2018125105453.jpg

適正に頭が動いたトップの形

 
バックスイングでは肩を回すな」と関連させて理解すると、我流スイングに陥らなくて済みます。
スイング中は「球をしっかり見る」というより、
球は「視界に入っている」くらいの意識がちょうどいいのです。
 
 
球を凝視せず、球の付近をボーっと見ていることです。
そのほうが、大部分が視神経に持っていかれていた脳の集中力は、
身体の各部位の動かし方に適切に分散してくれることでしょう。
 
もちろん「各部位の必要な動き」というスイング理論の知識は、
勉強しておくべきなのは言うまでもありませんが。
 
 
2018125105932.jpg

頭が適正に右に動いたトップだと、

2018125105952.jpg

スムーズなダウンスイング⇒インパクトが可能

2018125105237.jpg

頭が動かないトップだと、

201812511059.jpg

ダウンスイングから右肩がガクンと下がってしまう

 

 

自分流スイング作りでは、「バックスイングで頭は動くべき」とする

スイングで頭が動かなかったというのは、
アドレスでの頭の位置とインパクトでの頭の位置が、ほぼ同じであるということです。
インパクトで、アドレスよりも目標側に頭が流れたら、頭が動いたということになります。
 
インパクトでより飛ばしのパワーが伝わった瞬間は、
頭の位置はアドレス時よりも、後ろ(自分から見て右)に位置することもあります。

「飛ばし屋」と呼ばれるゴルファーの多くは、この形になっています。
下の画像でご確認ください。

 
 
スタンス幅が広くなるほど、バックスイングからインパクトでの頭の左右の動きが大きくなります。
ドライバーと7番アイアンのスイング中の頭の動きを見比べてみてください。
ドライバーでは、バックスイングで頭が1つ分くらい動いています。
 
スイング中の頭は、動いてはいけないのではなく、「動かすべき」とするのが、自分流スイング作りの考え方です。
 
201812514142.jpg

7番アイアンのトップの頭の位置

201812514333.jpg

ドライバーのトップの頭の位置

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7番アイアンのインパクト直後の形

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ドライバーのインパクト直後の形

 
ドライバーのアドレスでは、顔は球のかなり右(打つ人から見て)に位置します。
ふつう、細かい作業をするときは、顔の中心でモノを見たいはずです。
 
 
ドライバーのアドレスでは、球は左足寄りに置くので、顔の中心からかなり離れてしまいます。
だから、インパクトで球の真上に顔を持ってこようとしてしまう、
我流スイングのインパクトになってしまいやすいのです。
 
 
 
正しい解釈のポイント
スイング中に、クラブヘッドを球に合わせに行くのではなく、
アドレスの時点で球にクラブヘッドが「合っている」のが自分流スイング理論だと述べました。
上手く「当てよう」から上手く「当たってしまう」アドレスとスイングを目指しましょう。
 
 
両足を閉じたスイングなら、その場で回転するので、頭は左右にほとんど動きませんが、
スタンス幅が広くなるにつれて、頭も動いていくのが自然になってくるのです。
 
どうしてもこの感覚が怖い人は、ドライバーでもスタンス幅は狭めにしてみてください。
頭の動きは少なくなり、怖さが軽減するはずです。スイング動作も、よりシンプルになります。
 
 
自分流スイング作りでは、頭を動かしてはいけないのではなく、
一番最後に頭が動いていくことが「頭を残す」「頭を動かさない」ということと考えています。 
 
vol.33
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vol.32 スイング中に右手は使ってはいけないのか?

100切り達成自分流スイング上達塾・オンラインレッスン

vol.32
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「ゴルフスイングは左で打て」と言われるが・・・。

もはや、神話ともなっている通説です。
ゴルファーなら、誰しも一度は耳にしたことがあるでしょう。

左手でハシを使ったり、歯磨きをしたりするトッププロもいますが、

アベレージゴルファーにとって、果してそこまでの感覚が必要なのでしょうか?
 

20206314353.jpg

「スイングは左腕リード」と言われ、
右手はまるでスイングのじゃま者のように
言われたりもしています。

 

 この定説は、かなり以前から伝承されてきています。
当時は、ゴルフ理論も今ほど確立されておらず、有名プロの独自の感覚や独り言が、
そのまま一般論化(定説)してしまった、と私は考えています。
 
 
 
 
~ここが我流スイングへの落とし穴~
 
プロやほとんどの上級者ゴルファーは、左腕一本のスイングでボールが打てます
また、
練習してきているはずです。私も練習ドリルとして取り組んできました。
 
プロレベルになってくると、「左腕(サイド)リード」でスイングする、
という感覚が必要になってくるかもしれませんが、
100切り達成を目指す自分流スイング作りの段階では、
左腕リードスイングまでは不要
と考えています。
 

「左腕リード」ができるゴルファーは、苦もなく左腕一本でボールが打てるのです。
練習場でお試しください。あなたは、左腕1本でボールが打てますか?
 
打てない方は、だいたいトップするか、右に飛んでいくはずです。
ダウンスイングから、ヘッドが戻って来ずに、シャンクにさえなってしまうでしょう。
 
そんな不器用な左腕にスイングのリードを任せていては、
上達の大きな遠回りになってしまうのではないでしょうか。
 
 

左腕一本で自在に打ててこその左腕リード

左腕リードのスイングとは、たとえて言えば、テニスの左手でのバックハンドと、
右手でのフォアハンドの違いに似ています(右利きプレーヤーの場合)。

圧倒的にフォアハンドの方がコントロールも良く、パワーもあります。
なぜ、ゴルフスイングでは左サイドリードという神話とも呼ばれている定説が生まれたのか。

それは、プロを始め、上級者レベルだけに通用する理屈を、
さも全てのゴルファーがそうすべき、と伝わってしまったからではないかと見ています。
 
前述しましたが、昔は今のようにゴルフの情報が多くなく、
有名プロのが言葉そのまま独り歩きしてしまい、
「あのプロが言うことだから、間違いないだろう」と、
盲目的に信じられてしまったと考えられます。
 
 
トッププロとアマチュアゴルファーとでは、
練習量、才能、経験等、比較にならない差があります。
当サイトで目指す自分流スイング作りの考え方を理解していただくために、
以下の参考ページをご覧ください。
 
 
 
 
【「1+1=2」の考え】
左腕一本でボールが打てる「左サイドリード」のメリットは、
「1+1=2」とお考えください。右腕が1、左腕が1、併せて2です。
 
左腕でボールを打てない人は、むしろ左腕がじゃまをすると考えて、
左腕を-0,5と考えてみてください。
 
-0,5(左手) + 1(右手)= 0,5(左右の総合力)
 
となってしまい、トータル「2」のゴルファーとは圧倒的な差となってしまいます。
それならば、不器用な左腕には、せめて0になってもらい、
1+0=1の方が、効果的ではないでしょうか。
 
 
左手は、右手の内側で動かすことです。
スイング中、左手は右手よりも身体に近い位置をキープしながら、
かつ右手の下に位置しながら回転しているのが正しいのです。
 
202063142028.jpg

左腕は、常に右腕よりも短く使うことが正しい役割です。
これは「左腕1本のNGスイング」のフォロースルーです。

これでは、右手が添えられませんね。

 
202063142050.jpg
左腕の使い方は、もし両手でスイングしていれば、
左腕が右腕よりも長く使われてしまっている状態です。

 

 
左腕1本打ちは、かなりレベルの高い練習法です。
もちろん、取り組むことは良いのですが、

100切り達成のための自分流スイング作りには、ここまでの技術は必要ないと考えています。
左腕1本で打てなくても、問題ありません。

 

202063143156.jpg

左腕の1本打ちでの正しい左腕の使い方は、
フィニッシュできちんと肘がたたまれて、
首に巻き付いていることです。

両手でスイングしてフィニッシュした形
での左腕とほぼ同じ形
です。

202063143425.jpg

両手でスイングしたフィニッシュの形

 

この理論で、多くの私の生徒さんが納得し、飛距離を伸ばし方向性も良くなりました。

 
 
 
 
~自分流スイングへの転換のコツ~
 
左手は存在さえ消す意識で。右腕リードのスイングを作る
 
自分流スイング作りでは、この方法で、たくさんのゴルファーを迷路から脱出させてきました。
左腕を0にする、といっても、両手でグリップしてスイングする以上、
左腕は、無意識下で必ず「使われてしまう」はずです。
 
結果、左手と右手を均等に使っていく、というのが自分流スイング理論の目指すところです。
 
 
自分流スイング作りの練習として、右手1本打ちドリルがあります。
定説のような、右手を使っては使ってはいけない、のではなく、
正しい右手の使い方を身につけるドリルです。
 
そもそも、器用で力があり、利き手である右手をしっかり使って
飛ばしていこうというのが
、自分流スイング作りです。
 
 

~右手の使い方と練習法のポイント~

右手だけでスイングし、球を打つドリルです。

■  9番アイアンくらいが良いでしょう。低めのティーアップをしてください。
■  グリップは、中程を(グリップエンドを余して)持ちましょう。
■  右手1本でも、両手で振っているときと必ず同じ使い方をします。
■  感じをつかむのが目的ですので、50ヤードも飛べば十分です。
■  重く感じるのは、正しい軌道からシャフトが倒れているからです。

 

 
まとめ・右手と左手の正しい役割を知ること】  
 
 左手の感覚は0のつもりだと、器用でパワーのある右手の邪魔をしない。
 左手は、右手に従って動き(内側、身体に近く)、右手の補助や、舵取りになってくれる。
 
左手が器用に使えないゴルファーは、左手を全く使う意識がなくて、
やっと右手と左手が1:1になるもの、というのが自分流スイング作りの考え方です。
 
左手は不器用なので、「自然に使っている」感覚に気付かないのでしょう。
 
結論として、「右手が悪い、左手が悪い」のではなく、右手、左手それぞれの役割と使い方をよく研究し、
正しい使い方をしていくことで、もっと速く上達できるのです。
 
 
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vol.31 スイング中、腕の三角形はどこまでキープなのか?

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vol.31
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三角形のキープとは

自分流スイング作りでは、スイング中に腕と肩できる三角形は大小の2つあると考えます。
肩幅を底辺とし、両腕の長さを辺とする「大三角形」と、
両肘を結んだ線を底辺とし、肘から先を辺とする「小三角形」です。

 

202051910504.jpg

両肩を結んだ線を底辺とし、
両腕の長さを辺とするのが「大三角形」⇒
の三角形

両肘を結んだ線を底辺とし、
肘から先を辺とするのが「小三角形」⇒の三角形

 

 

2017919233043.jpg

両ヒジの間隔を変えないことが、

2017919233111.jpg

三角形をキープしていることになる

腕にビーチボールをはさんで腕が9時~3時で練習するドリル

 

 

大三角形のキープは、およそ腕が腰から腰の8時~4時の範囲までOKです。
小三角形のキープは、両肘の間隔が、
トップ ~ ダウンスイング ~ フォロースルーまで、
ほぼ同じであれば、
スイング中の小三角形はキープされていると言えます。

9時の位置以降と、3時の位置以降は、大三角形は崩れます。

自分流スイング作りでは、構えたときの両肘の間隔がスイング中終始同じであれば、
大小の三角形のいずれかがキープされているということになります。




三角形を保つとは、ひじを縦にたたむこと
スイング中の肘は、タテにたたむということが、三角形を崩さないということなのです。
ここを誤解すると、テークバックで両腕を伸ばしたままどこまでも上げようとしてしまいます。

これでは、スイングを崩してしまい変則スイングとなってしまい、当然、ワキは空いてしまいます。
「肘をタテにたたむ」とは、スイング中の両ひじは身体の幅の中にあることなのです。

 

2017919234855.jpg

両ヒジが身体の幅の中にある

 

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三角形がキープされているフォロースル―

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vol.30 ターゲットラインに対して構え、打つ

100切り達成自分流スイング上達塾・オンラインレッスン

vol.30
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① 完璧なスイングをしても、向きが悪ければ何にもならない


練習場のマットでは真っ直ぐに立てるのに、芝の上では真っ直ぐに立てない。
その最大の理由は「球に対して」構えているからです。

※ ターゲットラインは「飛球線」とも呼ばれる。

 

201721122519.jpg

球だけ”に対して構えても、ターゲットラインに対して
構えているかは不明だが、ターゲットラインに対して
構えるようにすれば、
球に対しても構えている
ことになる。

 

ターゲットラインに対して構えるとは、
「目に見えない」ものに対して構えることになる。


 


 

 

2017211231346.jpg

ターゲットラインは、あくまで”イメージの線”である。
 

自分流スイングは、文字の楷書のように型にとらわれ過ぎず、
自分の個性やクセを活かしたスイングだが、

「ターゲットラインに対して構える」

ことだけは、必ず実践しなければならないことである。

 

 

 

 

■ 平面から立体へ

最初は、球から目標までの地面にラインが引いてあることをイメージすれば良いでしょう。
状況が許すなら、画像のように線を作ってガイドにしてみましょう。

次の段階は、「ラインを立体的にイメージ」できるかです。
球から目標までの放物線をイメージしてみましょう。番手ごとの打球の高さや、
スピードまでイメージできれば
、より正確な距離感が身に付きます。

スイングを崩す原因のひとつに、そのクラブのロフト角から出せ得る高さよりも、
高い弾道をイメージしている場合が多いようです。

 

ターゲットラインは、左右のズレだけではなく、上下のズレにも注意しましょう。

 

 

 

 ターゲットラインに対してスイングしていく

~ ターゲットラインとスイング軌道との交わりがポイント ~


自分流スイング作りで、必ず守らなければならないことは、
スイング軌道は「ターゲットラインに対して」描いていくことです。

わかりやすく言えば、練習場のマットでのスイングは、
ターゲットラインに対して構えられているし、
ターゲットラインに対してスイングしている
(スイング軌道を描いている)のです。

練習場のマットは打席は、目標に対して直角や平行に置かれているからです。


芝の上の、ガイドラインが何も無い状態で、いかにターゲットラインが
イメージできるか
が自分流スイング成功の最大のポイントです。

別項で、「ターゲットラインに平行に構える方法」を説明します。

                                          

ターゲットラインからズレている様子

201722722743.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ターゲットラインに対して、
極端にアウトサイドから
インサイドに振り抜かれてしまう構え方。

20172272273.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ターゲットラインに対して、
極端にインサイドから
アウトサイドに振り抜かれてしまう構え方。

 

2017227223738.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

打ち上げのライの状況。目線が上がってしまい、
スイングが狂いやすい。地形に反して、
低い目線で構えるのがコツ。

 

2017227223638.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

願望の目標を「第1の目標」とし、
“計画的に逃げて”狙う目標を
「第2の目標」と、明確に区別しておく。

願望の目標は、フェアウェイ真中だが
狙う目標は、フェアウェイ右サイド


■ 「構えで逃げて、スイングで逃げない」

“怖さで逃げた”構え

目標を狙いたいけど(目線は目標に合っている)、左サイドに池などがある。
怖さから逃げたい気持ちが構えに表れてしまい、体が右を向いてしまっている。
目線(願望とも言える)は目標に向いているが、スイングは、池の右方向に逃げて振りたくなるため、
スイングは狂いやすいでしょう。

 

“計画的に逃げた”構え

目線は、願望の目標(フェアウェイセンター)ではなく、「第2の目標」にある。
「左の池には入れないようにスイング」よりも、「右の3本目の木に向かって打つ」という狙い方をしましょう。
意識が前向きになり、良いスイングを生むでしょう。

 

保険をかける

“余裕をもった”“計画的に逃げた”構えならもしミスしても結果オーライになりやすい。
うまく目標近くに寄ったなら、それは「保険がおりた」と考えます。
保険は、掛け捨てが普通。ミスしなかったら、目標には寄らなかったけど、いわば計画通りにいったということです。

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vol.29 球に対して構えてはいけない

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練習場のマットでは真っ直ぐに立てるのに、芝の上では真っ直ぐに立てない。
その最大の理由は、「球に対して」構えているからです。

 画像をクリックすると拡大されます

 

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まず、右肩を目標に合わせるように半身で狙いを取っていくと、目標の右方向に向きにくくなる。

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目、肩、腰、膝、つま先のラインが平行になることが理想的。
目のラインに、その他のラインが従っていく

 

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目標の左方向に向いてしまっている。目標に意識が強過ぎるからだ。ゴルファーの2割程度はこの傾向に。

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上の構えと同じ所を狙っているつもりだが、右向きになっている。ゴルファーの約8割は目標の右を向いてしまうようだ。

 

構えのガイドラインを作る

コースの芝の上では、練習場のマットのように
正しく構えられるガイドとなる直角・平行な線(ライン)は見当たりません。

練習場のマットでは、球に対して構えてもほぼ自然に、
そして確実に目標方向に対して真っ直ぐに構えることが”できてしまう”のです。
その理由は、視界に入っているマットの向きに誰でも平行に立てるからです。
「向きが狂わない環境」が、誰にでも確保されているといえるでしょう。

直角、平行のモノが視界にあるから、無意識にそれらに沿って構えています。
マット内のタテや横の幅や形状で、球との間隔も無意識で測っているものです。
これが、練習場では調子がいいけど、コースでは急に調子が狂ってしまう原因です。

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