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ゴルフが上手くなる記事

vol.57 フェアウェイバンカーからナイスショットを打つ

100切り達成自分流スイング作り・オンラインレッスン

vol.57
■ 記事一覧(~vol.89まで)はこちら

 

フェアウェイバンカーからナイスショットを打つには 

バンカーショットの応用編です。
①は「構え方
②は「打ち方
③は「注意点
の順で説明します。
100切り達成を目指す段階では、主に7番アイアンまででトライしましょう。


PART① フェアウェイバンカーの構え方
 

20191011112551.jpg

スタンス幅は芝の上のショットよりも、
少し狭めにしてください。
ダフりにくくなります。

球の位置は、スタンスの中央か、
ダフリそうなら1個分右よりに置いてください。
体重配分は、6:4くらいの感覚で
左足にかけます。

 

20191011112721.jpg

左足を砂の中に沈ませておくと、
自然に左足体重になるでしょう。
少し左足親指側を低く(内股イメージ)すると、
身体が流れにくくなります。

 

20191011112943.jpg

リーディングエッジを球の赤道付近にセットし、
クリーンにインパクトできる構えを作りましょう。

スイング軌道の最下点を意識

球の赤道をイメージすると、ダフリを防げます。
普段の練習では、クラブヘッドを
浮かせて構える練習もしておきましょう。

 

効果的な練習法

練習場のマットからの練習では、
高めのティアップでアイアンの練習をすると
コツがつかみやすいでしょう。
クラブヘッドがティに触れないように球をとらえていきます。

 


 

成功のポイント

積極的なフットワークは控えましょう。
1クラブ大き目のクラブを選択し、気持ち短くグリップすることでダフりを防げます。

 

 

PART② フェアウェイバンカーの打ち方

 

20191011122239.jpg

飛距離が欲しくても、10時の位置より
トップを大きくするのは危険。

芝の上からのスイングより、
コンパクトにする
イメージで。
体重移動の意識は無くても良い。

 

20191011122347.jpg

ダウンスイングは、”おとなしく”下ろす意識で。
体重移動もほとんど無くても良い。

スタンス幅を狭くしているので、
腕を振れば、自然に体重移動が起こる。

ここで力むと、足場がズレ、
最下点が定まらずダフりやすくなる。

 

20191011122436.jpg

インパクトは、「ダフるくらいなら、
トップしたほうがいい
」と思うと良い。
グリーン周りのガードバンカーとは違って、
ヘッドが先に球にコンタクトしてから砂に触れる。

 

20191011122538.jpg

フォロースルーでは、腕を早めに
たたみこむ
イメージだとダフリにくい。

 

20191011122644.jpg

フィニッシュもトップの位置同様、
コンパクトに抑えたい。
目線も低く保つこと。


ガードバンカーとフェアウェイバンカーの違い

バンカーショットは、「球を直接打たない」場合と「球を直接打つ」場合の2つの打ち方があります。
フェアウェイバンカーは、「球を直接打つ」打ち方なので、ガードバンカーと区別しておぼえましょう。

 

PART③ フェアウェイバンカーの打ち方の注意点

飛距離は欲しいですが、注意点を守らないと土手に当たったり、出すだけになってしまうことに!

 

20191011124811.jpg

左足体重に構えることで、インパクトゾーンの
入射角が鋭角になりダフリにくくなります。

しかし、芝の上からのショットよりも打ち出す
角度は低くなる
ことを覚えておいてください。

球の位置と土手の高さの見きわめ、クラブ選択(残り距離が長くても、土手の高さにより希望の番手が持てないことがある)が成功のポイントになります。
 

 

20191011124922.jpg

クラブ選択の判断に迷った場合は、
1~2番手ロフト角の多いクラブに変更しましょう。

目標に、距離的に届かなくなったとしても
大失敗(土手に当たって出なかったり、
大ダフリしたり)は免れます。

土手が低い場合は、ユーティリティか
フェアウェイウッドでもトライしてみてもいいでしょう。

 

20191011125516.jpg

このように、土手の近くに球がある場合は、
欲張らずにサンドウェッジで
出すだけにしたほうが賢明です。

 

20191011125630.jpg

ガードバンカーと同じように、
球を直接打たずに砂ごと打ちましょう。

 

2019101113146.jpg

球が飛び出す角度をイメージできることが
重要なポイントです。チェックの方法として、
画像のようにクラブを逆さにして踏んでみると、
球の飛び出す角度がイメージできます。

実際は、この角度よりも少し低め(の角度)
見積もって
クラブ選択の目安にしましょう。


フェアウェイバンカーからのナイスショットは、良いスイングの証

フェアウェイバンカーからのショットは、スイングの良さを試される場面です。
スイング軸、体重移動、適正なスタンス幅や球の位置など、
芝の上からのショットよりも、ミスの許容範囲がかなり狭くなります。

フェアウェイバンカーからナイスショットが打てるということは、
そのスイングはほぼ完成されていると言っていい
でしょう。
自信がつけば、ウッドででも打っていけるようになります。

そうなれば、ティショットでのドライバーショットはかなり安心して打てることになり、
逆に言えばドライバーショットの安定につながってきます。

 

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vol.52 バックスイングで左腕は伸ばさないといけないのか?

100切り達成自分流スイング上達塾・オンラインレッスン

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バックスイングの左腕は、まっすぐに伸ばすべきなのか?

100切りにお悩みのゴルファーのみなさんの、バックスイングから
トップの位置までの左腕は、どのような状態でしょうか? 

雑誌やテレビ中継で観る今人気の選手のバックスイングは、
トップの位置までの左腕は、ビシッと伸びてカッコいいです。
松山英樹選手や石川遼選手も、スッと左腕が伸びていますね。

一般的には、「バックスイングの左腕はしっかり伸ばせ」と、定説のごとく伝わっているようです。


 

2017821224233.jpg

左腕がビシッと伸びている。アマチュアゴルファーの憧れの形だ。

201782122434.jpg
左腕が曲がっている。この形はNGなのだろうか・・・?


ゴルファー同士のゴルフ談議や教え合っている風景を見ていても、

「左腕はまっすぐに伸ばして!」

との声がよく聞かれます。私も日々のレッスンで、

「バックスイングで左腕が伸びないのだけど、どうしたら伸びるのか?」

を聴かれないことがないくらい、この質問を受けます。

 

☆★“その定説”を徹底検証する☆★

多くのゴルファーの理解として、「左腕をしっかり伸ばせ」というと、
「ピンと突っ張る」ことになってしまうのではないでしょうか?
私のレッスン経験でも、左腕は “伸ばさなければならない”と思い込んでいる人が圧倒的に多いという実感です。

左腕をピンと突っ張った状態で、わずか数センチ大のボールをきれいに打てるでしょうか?
関節をピンと突っ張ることは、手先の感覚を鈍くし、腕の力も落としてしまいます。

 

例えば、腕をピンと突っ張っては、重いものは振りにくいし、
クラブを振ってみても、全くヘッドスピードが上がりません。

以下の画像は、重い物を、

【上の画像】 腕を伸ばして振っている

【下の画像】 腕をたたんで振っている

20178220742.jpg

ワキはガラ空きで、

20178220824.jpg

バランスは大きく崩れる

 

 

2017822095.jpg

腕を短く使うと、ワキが締まり、

201782201044.jpg

速く正確に振れる

下の画像の振り方が、スムーズに速く振れることがわかります。




ちょっと実験です!

クラブを逆さに持ってスイングしてみてください。
※ 下の3枚の画像は、クラブとグリップを反対にして振っています。  

 

20189201975.jpg

-1
バックスイングで左腕をしっかり伸ばして、

201892019750.jpg

ー2
フォロースル―でも腕をしっかり伸ばしてみる。

201892019847.jpg


一方、バックスイングでは左腕にゆとりを持たせ、
フォロースルーで腕は素早くたたんでいく。

 ①と②の違いは、すぐにわかることでしょう。

バックスイングで左腕をピンと伸ばそうとする人は、フォロースル―でも腕を伸ばそうとするものです。
腕は短く使った方が、圧倒的にヘッドスピードが上がります。

 


腕を伸ばした状態とは?≫ 
ゴルフスイングにおける、「腕を伸ばした」状態を考えてみましょう。
腕の関節は、ごく自然にダランと垂らした状態では、軽い「くの字」になっています。
これが腕の「伸びている」状態です。


多くのゴルファーは、バックスイングで、

「腕を伸ばした」=「腕を突っ張る」

と解釈しているのではないでしょうか?

腕(肘)を突っ張ってしまうと、腕全体の感覚が大きく落ちて、
バックスイングからトップにかけて相当苦痛を感じることでしょう。
この状態でわずか数センチ大のボールをきれいに打てるのでしょうか・・・。

 

201782204650.jpg

バックスイング~トップで、ちょっと無理のある左腕では??
左肩が怒り肩になってしまう・・・

 

 

   ↓ ↓ ↓

201782204718.jpg

ダウンスイングでは、ガクンと右肩が下がってしまい、
大ダフリや、シャンクが出そう!

 

 

 

 

   ↓ ↓ ↓

201782204823.jpg

フォロースル―でも、左腕が極端に曲がってしまう。

 

ゴルフ雑誌で「プロの身体測定」の記事で見たのですが、
松山英樹選手、石川遼選手ともに、肩の関節は異様とも言えるほど柔らかいです。
他のプロゴルファーも、両選手に近いものがありました。

スイング的には、「肩の可動域が広い」と表現されています。
一般的なアマチュアゴルファーの柔軟性とは、比較にならないでしょう。




左腕の感覚が鈍くなる例

 

20178228153.JPG

ホワイトボードに字を書く際に、肘をピンと突っ張って書けるでしょうか?
適度にヒジを曲げるはずです。
この場合は右腕となりますが、意味は解かっていただけると思います。

 

このように、腕(ヒジ)の関節は、適度に曲げている方が、
操作性が高く、適正な使い方ができるものなのです。

ヒジをピンと突っ張ると、手首の動きや滑らかさが大きく制限され、
操作性が著しく落ちます。ゴルフクラブでも、ほぼ同様です。

 

 

 

 

 

201782282413.jpg

振り抜きの悪いインパクトの後の形

 

20178228251.jpg

インパクトでヘッドが走ったフォロースル―の形


肩回りの関節の可動域が狭い人、柔軟性が低い人が、
バックスイングで左腕を突っ張った状態からダウンスイングを始めると、
ダフったりトップしたりで、球をスクエアにとらえることが難しくなります。
さらに、インパクトゾーンで必要なスナップを利かせられません。   

思ったようにスイングできないゴルファーのほとんどが、
バックスイングの左腕は突っ張るものと思い込んでいます。

もしあなたが、このタイプなら、ここで選択をしてみましょう。



■ 日々の練習にストレッチを取り入れ柔軟性のアップに努めるか、
または、

 腕は曲がっていてもオッケーとして、そのままでスイング作りを続けていく



私のレッスンを受講していただいている方たちには、

「左腕は曲がっていても問題ありませんよ」

とアドバイスしています。
上記の身体の使い方や意味を説明すると、深く納得していただけるようです。

左腕は曲げたままでもOKと、ご自分の柔軟性に合ったスイング作りにとりかかると、
すぐに、一気に上達していきました。
もちろんその後、見事に100切りを達成したことは言うまでもありません。

 

スイングに悩んでいるゴルファーは、左腕を何とか伸ばそうと頑張るようです。
しかしストレッチはあまりやりませんが・・・。

となると、できないことは、それはそれで「受け入れる」思考の柔軟さが、上達のポイントになりそうです。

 

 

 

バックスイングでの左腕の伸びは個人差による。
柔軟性に乏しいゴルファーは、むしろ左腕を軽く曲げてバックスイングしていく

バックスイングの左腕が伸びるかどうかのチェックの方法をお教えしましょう。
右腕を背中に回し、左腕一本でバックスイングしてみてください。

これ以上左腕が上がらない位置で、右手を付けた形があなたのバックスイングの適正な形です。
どうですか? 左腕はビシッと伸びていますか?

左腕一本でバックスイングしていくと、小手先では上がっていきません。
ボディーでしっかりねじらないと、肩もほとんど回らず、
とても低い位置のトップになってしまうでしょう。


 

100切りがラクラク達成できるあなた流スイングへの転換のコツ

ストレッチの項目の、「両手を頭の上で伸ばして合わせる」で、腕が真っ直ぐに伸びない人は、
残念ながら、バックスイングでも左腕はビシッとは伸びないでしょう。

これは、あくまで現時点であって、ストレッチの継続で、
伸ばせる可能性が芽生えてくる、また伸ばせるように目指すことが大事ではないのでしょうか。


100切りがラクラク達成できる自分流スイング作りにおいて、


■「左腕が曲がっているデメリットはない」
■「無理に伸ばすメリットもない。インパクトで伸びていれば良い」


と考えてください。
柔軟性の低いゴルファーが、左腕を無理に伸ばそうとするなら、むしろデメリットになると、私は考えています。

プロのスイングは、左腕は真っ直ぐ伸びてはいますが、決してピンと突っ張っているわけではありません。
プロでも、バックスイングで左腕が曲がっている人は多数いますし、
シニアのプロになると、ほとんどが曲がっています。

よほど柔軟性に富んでいるゴルファー以外は、バックスイングでの左腕は、
ゆとりを持たせたほうが、身体はよくねじれるはずです。



まとめますと、

バックスイングでの左腕の伸び具合は個人差による。
柔軟性に乏しいゴルファーは、左腕はむしろ軽く曲げるくらいで良い。


となります。左腕は、ダウンスイングで振りおろしてくる勢いで、自然にアドレス時の長さに伸びていきます。
そのためには、グリップや肘に力が入らないように意識しておくことです。
ゴルフスイングの見栄えの美しさは、「柔軟性の高さに比例する」といっていいでしょう。



☆★上達につながる正しい理解☆★

簡単なチェックをしてみましょう。

バックスイング~トップの形を作り、10秒間以上静止できる状態での左腕の曲がり具合が、
現在のあなたのバックスイングの適正な形です。

無理をして左腕を突っ張って見た目のカッコよさを追求するか、左腕が多少曲がっていても、
確実にボールに当たるスイングにするかを選択するのは、ゴルファー一人一人の考えによるでしょう。



~ スイング作りに「こうでなければならない」ことは少ない ~
バックスイングで左腕がきれいに伸びるゴルファーは、
そもそも最初からそんなことを意識しないくらい柔らかいものです。
ほとんどが、ジュニアゴルファーか、若手のプロゴルファーでしょう。

“伸ばさなければ”と思った時点で、伸ばせるタイプではない、と考えるのが無難です。
スイング作りでは、「~しなければならない」や「~してはならない」ことはほとんどありません。

個人差を知り、自分の適正を見つけることで、あなたのスイング力はまだまだアップしていくことでしょう。

 

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vol.51 バックスイングで肩は回さないといけないのか?

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バックスイングで肩をしっかり回さないといけないのか?


レッスンを受けている、受けた経験がある方で、バックスイングでは、

「肩をしっかり回せ」

「もっと肩を深く入れて!」

と言われたことがない人は、いないのではないでしょうか。

こんな形です。
 

201783083518.jpg

下半身を止めて、肩だけを回したトップの形。
かなりの柔軟性と、強靭なバネがないと、こんな形はできない。

ゴルフの本を読んでもそう書いてあるし、
仲間同士練習場で教え合っている場面でも、よく耳にする表現です。


「肩をしっかり回せ」という表現からは、ダイナミックなフォームが連想され、
さらには、大きな飛距離が出せるイメージになりそうです。

また、「バックスイングでは、肩は90度以上、腰の回転は30度以内で」
とも言われているようです。



☆★“その定説”を徹底検証する☆★

 “ 肩自体が回る角度 ”
をご存じでしょうか?


ちょっと実験です。
腰から下は、できるだけ回らないように固定して、肩のみを回してみてください。
ふつうの柔軟性の持ち主なら、肩自体は20度くらいしか回らないのではないでしょうか。


「肩をしっかり回そう」とすると、意識は「肩」という単語のみに反応し、
“肩だけを回そう”としてしまうものです。
となると、腕にばかり力が入ってしまうはずです。

よく、聞くのは、飛ばしのパワーを溜めるには、

「下半身はできるだけ動かさず、上半身とのねじれ差を作れ」

という表現です。しかし、そんな動きは、プロゴルファーか、
アスリートゴルファーレベルの人くらいにしかできないことでしょう。

 

2017814131825.jpg

上半身が脱力し、肩が充分に

「回っている」

理想の状態。
左ヒザの動きに注目したい。右ヒザに寄せるように使いたい。

2017814131857.jpg

下半身を動かせないように固定して、肩だけを

「回してみた」

状態。20度程度しか回せないだろう。


下半身をしっかり固定し、腕の強い引っ張りで肩を回したバックスイングは、
相当に身体がキツく、見た目にはパワフルなトップの形になりそうです。

この定説を信じているゴルファーは、「肩は90度以上回して」と、知識としては知っているので、
肩を一生懸命に回そうと頑張ります。肩自体は20度位しか回らないのに・・・。

下半身を動かすまいと踏ん張りながら腕の力だけで、下半身をねじっていることになりますから、
肩にもかなり力が入り、スイングでは好ましくない、“いかり肩”になってしまいます。



【肩だけを回したトップからダウンスイングすると?】
車に例えれば、ブレーキを踏みながら、アクセルを吹かしている状態です。
ダウンスイングではガクンと右肩が下がり、ダフったり、
それを避けたりして伸び上がってしまうミスになるでしょう。

 

2017814133212.jpg

下半身をガッチリ固定して、
肩を無理やり回したトップの形からダウンスイングすると、

    ↓ ↓ ↓

2017814133248.jpg

上半身の操作性は完全に失われ、右肩はガクンと下がり、
大ダフリになるだろう。

201781413376.jpg

【理想的なバックスイングの形】

コンパクトながら、充分にねじられている。
左腕の突っ張りもほとんどない。

 

 

☆★上達につながる正しい理解☆★

ではどうやって、“飛んで曲がらない”バックスイングを作っていけば良いのでしょうか?
バックスイングは、肩ではなく、腰や太ももからねじっていけば、肩は “自然に” 回ってきます。

腰は、「肩の周りの半分」を目安にしましょう。
つまり、肩は「回す」のではなく、肩は「回る」のです。

さらには、肩は「回ったように見える」という方が骨格的には適正な表現でしょう。


 

201783083518.jpg

肩のみを回したバックスイング

2017831181848.jpg

下半身からねじったバックスイング

 左ヒザの使い方に注目してください。

 

■ 右の画像が、良いバックスイングの形。自分流スイング作りで目指す形です。
■ 左の画像が、腕で引っ張り上げて肩だけを回した形

両者のバックスイングの形を比べてみると、上半身のリラックス度の違いは明確にわかります。

肩の回転量は、90度~110度くらいが理想と言われていますが、
柔軟性に乏しい方は、70度前後、柔軟性がかなり低い人なら45度位でもいいでしょう。
無理に肩の回転を得ようとして上半身が力むよりも、45度でも十分な肩の回転量と私は見なしています。


自分流スイング作りでのバックスイングは、肩を回すことより、フットワークを上手に使うことです。
フットワークを使うとは、

「左ひざを右ひざに寄せていく」

ことです。” 内また ”の感じがすれば、OKです。

バックスイングでの右ひざはしっかり曲げたまま
左ひざを右ひざに寄せながら、腰は45度くらい右に向けましょう。

身体が硬い人は、左足かかとを少し浮かせるといいのです。
きれいに背中が目標に向き、自然と肩が回ってきます。

肩の回転量が少なくても、前定説の「バックスイングでは、左腕を真っ直ぐに伸ばす」でお話したように、
左腕に十分ゆとりを持たせていれば、ダウンスイングからインパクトにかけて、ラクに振り抜けていけます。

 


良いバックスイングの作り方
 

1.右のポケットを後に引かれるイメージ    ( + 左ひざを右ひざに寄せていく)

2.背中(肩は意識せず)を目標に向けるイメージ

だと、スムーズにバックスイングできます。
ちょっとしたイメージや意識の持っていき方で、身体をラクに使うことができます。

1と2を同時に行うと、柔軟性の低い人でもラクに肩が回るでしょう。

 

2017814135416.jpg

バックスイングの始動のきっかけは、

「誰かに右のポケットを引っ張られている」

イメージがおススメ。

2017814135453.jpg

背中に意識を移すと、腕の硬直を防ぎやすい。
左腕は、無理に伸ばす必要は全くない。

 


≪ 上手にバックスイングできるリュックサックドリル ≫ 

バックスイングを手先で引っ張り上げて肩を回していたゴルファーに、おススメの練習法をご紹介しましょう。
リュックサックを背負ってスイングしてみてください。(下の画像参照)

リュックサックがお手元に無ければ、イメージしてみるだけでもいいでしょう。
手先ではない、ボディターンのバックスイングのフィーリングがつかみやすいです。


適度な重さのモノを詰めてください。
肩に意識を持っていかず、フットワークを主体にして、
バックスイングでは、リュックサックを左に、ダウンスイングで右に揺すってみてください。

背中側に意識がいくので、大きな肩の回転が得られるイメージがつかめるでしょう。
 

2017814135615.jpg

リュックを背負うと、背中に意識がいく。
手先より、より大きな部位で動かしていくのが良いスイング作りのコツ。

2017814135651.jpg

トップの位置から、リュックを反対に回しながらアームローテーション。
 

2017831191951.jpg

左ヒザは固定せず、内側に寄せていくとラク

2017831192029.jpg

フォロースル―のヒザの使い方

 

2017831192629.jpg

背中側を意識すると、 

2017831192654.jpg

肩がラクに回るだろう

 

今回のまとめ

バックスイングでの肩は、

■ “回す”のではなく、“回る”。または、“回ったように見える”という解釈と感覚を持つ。

■ 肩ではなく、下半身や背中に意識を持っていくことで、スムーズに肩が回ったバックスイングになる。


ことを解説してきました。
つまり、バックスイングで「肩を回す」とは、ヒザや股関節で身体をねじる割合が多くなるということです。。

201783118271.jpg

110度くらい回った肩
ここまで回れば、アスリート級

2017831182728.jpg

一般的には、90度くらいで充分

 

2017831182759.jpg

70度くらい回った肩の形

2017831182829.jpg

硬い人や、ご年配ゴルファーは、
45度程度でもいいだろう

 

 

 

 

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vol.50 「ワキを開けてはいけない」の本当の意味とは?

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「ワキを締めてスイングする」の真意

 

「ワキを締めてスイングしろ」

練習場で、ゴルファーの練習風景を見ていたら、ヘッドカバーやバスタオルをワキにはさんで、
落とさないようにスイングしている人がいます。とても熱心な方なのでしょう。

ただ漫然と球を打つのではなく、練習に工夫が見られ、上達したいという気持ちが伝わってきます。

 

ワキにヘッドカバーをはさんで練習するドリル

 

2017918234816.jpg

バックスイングとダウンスイングの9時の位置。
グリップが右肩付近ある位置のこと。

 

2017918235741.JPG

注意点は、バックスイングの9時の位置です。
それより腕が上がると、ヘッドカバーは
真下に落ちるように
ワキが空くのが自然です。



しかし、練習している人をよく見ていると、ワキにモノをはさんだままフルスイングの練習をしているのです。
このドリルは、肩から肩までのハーフスイングで実践するのが正しい方法です。
ほとんどのゴルファーが、“ワキを締める”というと、「ワキをぴったり閉じる」と思っているようです。

スイング中のワキは、“空間を作ってはいけない”ということでしょうか?


「ワキを締めて振れ」の表現をそのまま解釈すると、
確かにそう受け取ってしまいそうです。
しかし、プロのスイング写真を見ると、トップやフィニッシュでは、ワキに空間があるように見えます。


下の画像で、ヒジとワキのスペースに注目してください。
「空く」といっても、エラーの空きと、必要かつ適正な空きの違いを理解しておきたいです。

 

スイング中のワキの空き具合を比較してみましょう。

 

2017918135455.jpg

右ワキOKの形

右肘が真下を向いていれば、ワキが空いているとは言いません。
「適正な空間」と考えましょう。

2017918135529.jpg

右ワキNGの形

右肘は真下ではなく、外側を向いています。
これが、「ワキが空いている」トップの形です。

実は、「ヒジをたたむ」ということに、この項目の正しい理解へのヒントが隠されています。
関連する表現として、「スイング中は三角形を崩さない」があります。
これら二つの表現を一緒に見ていくことで、誤った解釈でワキを締めた変則スイングから脱却できるでしょう。




☆★“その定説”を徹底検証する☆★
ワキを締めることを誤解しているゴルファーは、スイング中、ずっとワキを締めようとしているようです。
これでは、ワキが“締まる”が、“縮こまる”ことになり、適正なスイング軌道から大きく外れてしまいます。


「ワキが空く」正しい空間を明確にしておくことです。
先に述べたように、ワキにヘッドカバー等をはさんで、

スイング中に落とさないように練習しているゴルファーがいると述べましたが、
正しい意味とやり方を理解していないと、練習が逆効果になってしまいます。


バックスイング9時の位置以降は、ワキにはさんだモノは、むしろ落ちなければなりません
ダウンスイング9時からフォロースルーにかけては、
またワキは締まってきますが、もちろん意図的に締めようとするのはNGです。


この練習法は、腕の動きが9時から3時の位置までで、フルスイングはしないのが正しい練習法なのです。

 

これでは、ワキを締めるより”縮こまって”しまいます
201791823283.jpg

右ワキの適正な空間がつぶれてしまっている

2017918232834.jpg

左ワキの適正な空間がつぶれてしまっていて、振り抜きが悪くなる


ワキの締まり具合の目安が案外難しいようですね。
スイング中、終始ワキを「空けてはならない」のではなく、
「スイングの途中までワキが締まっている」というのが正しい解釈です。


トップ・オブ・スイングとフィニッシュの位置では、ワキにわずかな空間ができます。
自分流スイング作りではこれを「ワキが空く」とは言わず、

「正しく必要な空間」

と考えます。

 

 

スイング中の両肘は真下を向いていればOK
201791902521.jpg

バックスイング10時付近

右肘は真下を向いている

 

201791902620.jpg

フォロースル―3時の位置

左肘は真下を向いている

20179190272.jpg

フィニッシュの位置

左肘と左ワキの空間は直角くらいが適正


≪ナイススイングへの転換のポイント≫
良いスイングは、アドレスの段階でワキはすでに締まっているのです。
スイングの動作中に、ワキを

「締めようとする意図」

は不要であると理解してください。

静止している状態ですから、良いアドレスの真似はできることでしょう。
良いアドレスに関しては、柔軟性等の身体的個人差はほとんど関係ないと思われます。


自分流スイング理論では、バックスイングでの左腕が9時~10時の位置付近では、

右肘はほぼ真下に向き、フォロースルーでの右腕が3時~2時の位置付近では、
左肘がほぼ真下を向いていれば「ワキが締まっている」としています。

つまり、ワキが締まっているとは
「バックスイングからフォロースルーで、両肘がほぼ真下を向いている
ことと言えます。


 

スイング中のワキが締まっているゾーン

この位置では、ワキは締まっている(すき間が無い)ことが望ましい。

 

20179190537.jpg

バックスイング8時の位置

2017919064.jpg

ダウンスイング8時の位置

20179190645.jpg

グリップと身体との間隔かアドレス時のまま

20179190711.jpg

インパクト直前はピッタリとワキは締

20179190737.jpg

インパクトの瞬間

2017919085.jpg

フォロースル―4時の位置

 

まとめ

レッスン記事等で、

「バックスイングはできるだけ身体から遠くへクラブを上げる」

などの用語にはまどわされないようにしてください。

身体の柔軟性が高いジュニアゴルファーやプロゴルファーなら可能かもしれませんが、
アベレージゴルファーには適さないでしょう。 

良いスイングは、良いアドレスから生まれることは、先に述べてきました。
良いスイングは、スイング中に「ワキを締めろ」というような、

“ああしよう、こうしよう”という操作が少なくなります。

これが、自分流スイング作りの目指す考え方です。

 

vol.50

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vol.49 スイング中の手足は、長く使うと飛ぶのか?

100切り達成自分流スイング上達塾・オンラインレッスン

vol.49
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「ミート率がいい」「ミート率を良くすると、ヘッドスピードが遅くても飛ばせる」という表現を、
最近テレビや雑誌などでもよく耳にします。
具体例として、女子プロのミート率が高いことが挙げられます。
 
女子プロは、ヘッドスピードは、一般男性とそんなに変わらないのに、
240~250ヤード平均では飛ばしているでしょう。
私は、一般男性ゴルファーの飛距離は、平均では200ヤードくらいだと見ています。

もちろん、240ヤード飛ばせることもありますが、当たり外れの度合いが大きく、
女子プロとの平均飛距離が40~50ヤードも変わってしまいます。
 
ミート率の決定的な違いの証明でしょう。
 
力んでフルスイングしたときよりも、リラックスして軽めにスイングしたら、
結構飛んだ経験がありませんか。これこそが、ミート率が高かった結果です。
 
 
 

飛距離とミート率の関係

ミート率は、主にドライバーで表現する場合が多いようです。簡単に言うと、
 
 
2018128105947.jpg

「ナイスショットの指標であり、インパクトで
  適正な角度で芯をとらえ、力の伝わり方がいい」

 

 

 
ことです。スイング測定器がないと、数値では表わせませんので、
ゴルフショップなどで測定してもらい、自分のミート率を知っておきましょう。
 
ミート率の計算式は「ボール初速÷ヘッドスピード」です。
ミート率1,4を超えると、ナイスインパクトと言えますが、
100切りを目指す自分流スイングでは1,3でも十分だと私は考えています。
 
 
 
飛距離を伸ばすのに一番必要なことは何かと問われたら、
「ヘッドスピードのアップ」と答えが返ってくる傾向が高いようです。
 
飛ばしたいからと、闇雲にヘッドスピードを上げるために思い切り振り回したり、
不必要なトレーニングをしたりするのではなく、
自分流スイング理論でミート率を良くしたほうが飛距離アップには合理的です。
 
アマチュアゴルファーのスイングは、なぜミート率が上がらないのかを見ていきましょう。
                                                         
                                                  

ここが我流スイングへの落とし穴だった!  

2018128111938.jpg
 一般的には「手足は長く使う」方がダイナミックなイメージで、
良いスイングと思われているのではないでしょう。
 
しかし、道具を使うスポーツで、
意図的に手足を長く使っている種目はあまり見当たりません。
遠心力で、結果的に手足が“伸ばされてしまう”ものなのです。
 

※ スイング中の遠心力についての解説 ⇒ こちら
 
 
 
露出度の高い人気プロゴルファーは、そのずば抜けた身体能力で、
ダイナミックに手足が伸ばされたカッコいいフォームで魅了しています。
 
スイングを表現する際の「長く、大きく、高く」という言葉は、
ニュアンス的にも能力を最大限に引き出すイメージがあります。
ここが解釈の難しいところです。ジュニアゴルファーや、
若く柔軟性にあふれたアスリート系ゴルファーならあてはまるでしょう。  
 
 
 

手足を短く使うほうがパワーが出る

 
ゴルフ本に出てくるモデルは、アスリート系のプロがほとんどです。
アマチュアゴルファーのためのスイング理論とは、太い境界線を引くべきです。
 
一般的に出回っている、ほとんどのゴルフ本の “アスリート系の真似をしろ” 的な内容に
疑問を持つ視点が必要なのです。
憧れだけでスイング作りをしていると、
我流スイングに陥る確率は非常に高いでしょう。
 
 
バックスイングの大きさは、餅つきの杵や、畑を耕すクワを振り上げ、
そのまま右を向きスタンスを調整した形とほぼ同じです。
手足を短く使っていて、正確さと強さの両方を満たしています。
 
 
自分流スイング理論では、肘から上の部位は、
ボディの一部(といっても、締め付けるのではない)と考え、
腕の操作はヒジから下の部分で行う意識を持ちます。
実際は、ワキに適度なスペースが空きます。
 
 
 
「バックスイングの左腕は伸ばさなければいけないのか?」で、何か重いものを持って、
右左に揺する動作のドリルと、クラブを反対に持ってスイングするドリルを紹介しました。
 
腕をピンと突っ張っては重いものは振りにくいし、手足を長く使って反対に持った
クラブを振ってみても、全くヘッドスピードが上がりません。

 

【上の画像】 腕を伸ばして振っている

【下の画像】 腕をたたんで振っている

20178220742.jpg

ワキはガラ空きで、

20178220824.jpg

バランスは大きく崩れる

 

 

2017822095.jpg

腕を短く使うと、ワキが締まり、

201782201044.jpg

速く正確に振れる

下の画像の振り方が、スムーズに速く振れることがわかります。


 

【クラブを逆さに持ってスイング】
※ 下の3枚の画像は、クラブとグリップを反対にして振っています。  

 

20189201975.jpg

-1
バックスイングで左腕をしっかり伸ばして、

201892019750.jpg

ー2
フォロースル―でも腕をしっかり伸ばしてみる。

201892019847.jpg


一方、バックスイングでは左腕にゆとりを持たせ、
フォロースルーで腕は素早くたたんでいく。

 ①と②の違いは、すぐにわかることでしょう。
腕は短く使った方が、圧倒的にヘッドスピードが上がります。
もちろん、通常の持ち方でも腕は短く使ったほうが、速く正確に振れます。
シャフトの先端にヘッドという鉄のかたまりが付いているので、
大きな遠心力がかかり、腕が伸ばされてしまうのです。

腕を伸ばして重いものを動かすのと、肘をたたんで(短く使う)動かすのとでは、どちらがラクで正確ですか?
ヒザも自然に適度に曲げている、つまり短く使っているはずです。
 
2018128123422.jpg
スイング中、手足は短く使う方が、
ミート率もグンとアップするでしょう。
 
 
 

正しい解釈へのポイント

そもそも、スイングの動作や形は、日常生活ではほとんど見当たりません。
練習していかなければ、できなくて当たり前だし、できないはず、と言っても過言ではありません。
よって、スイング中に使われる手足の長さや大きさ、高さなどの目安は、個人差が大きいと言えます。
 
自分流スイング作りでは、当サイトで解説しているスタンダードスイングにあるように、
バックスイング、フォロースル―と、早い段階でヒジをたたんでいくことで、
手足を短く使っていくことができ、
ミート率の高い自分流スイングにアレンジできます。
 
 
自分流スイングでの腕の使い方は、交互折りたたみ式に
2018128123539.jpg
バックスイングからトップの位置まで、
腕(肘)は素早くたたんでいき、
 

 

2018128123752.jpg
ダウンスイングでは、右ひじをたたみながら、

 

2018128123833.jpg
 フォロースイングからフィニッシュにかけても、
腕(肘)を素早くたたみこんでいきます。
 

 

両腕ともに伸びているのは、アドレス時だけのイメージでいいでしょう(実際はフォロースルーのほんの一瞬)。
 
 
 
 
「スイングは左右対称に振れ」と言われます。下半身の動きは左右対称から少しズレますが、
上半身の動きは、バックスイングとフォロースルーまでは左右対称のイメージというのが、
自分流スイング作りでの正しい理解です。
腕を交互にリズミカルに折りたたむことが「短く使う」ことになります。
 
2018128124757.jpg
実際のスイングでは、
インパクト以降に遠心力が働き、
フォロースルーが大きく見えていく
ことになるのです。 
 

 

 
vol.49
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vol.48 アドレスで背中はピンと伸ばさないといけないのか?

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「伸ばす」と「反らす」は似て非なるもの

ゴルフ雑誌のアドレスの写真を見ていると、
「背すじをピンと伸ばせ」という表現をよく目にしませんか?
 
しかし、よく意味を理解していないと、とても誤解を招く表現です。
レッスン用語として、というより、日本語のニュアンスとして、といっていいでしょう。
 
背すじを“ピンと伸ばす”という表現は、
背中をほとんど「反らすように」と解釈されてしまうようです。
 
 
下の左画像のような背すじで構えている人が多いので、この定説が生まれたのでしょう。
下の右画像が「反った」背すじです。
 
 
2020619234936.jpg

腰が入っておらず、スイングしたらフラフラしてしまう

2020619235012.jpg

一見、力強そうだが・・・・

 
私が日々のレッスンで接しているゴルファーに聞いてみると、
大半の人が「背すじはピンと伸ばして構える」と思っているのです。
 
人間本来の骨格を知る
野球の打席での構え、卓球のサーブの姿勢を思い浮かべてみてください。
どちらも背中が丸まっていますね。
身体の始動の前は、背中は丸まっているものなのです。バレーのスパイク、
テニスのサーブなどは、パワーをためて一気に解放する動きなので、例外です。
 
人間の背骨は、軽いS字になっていることは周知のことでしょう。
私たちが普通に立つと、背すじは”自然に伸びて”いますが、どういう経緯か、
ゴルフスイングでは背すじを「ピンと伸ばして構えろ」が定説になってしまいました。
 
 
ここが我流スイングへの落とし穴だ!
年齢がいくと、背すじは自然にカーブを描き、曲がっていくのが人間として普通です。
20歳と45歳、さらに60歳の人のそれぞれの背すじの伸び具合の違いは明らかです。
 
メディアの露出度の多い人気プロは、若い選手がほとんどなので、背すじはきれいに伸びています。
アマチュアゴルファーが「○○選手のように、背すじをピンと伸ばさなければ」と解釈してしまうのは、
憧れもあり、自然な流れでしょう。
 
しかし、”背すじをピンと伸ばす”ことは「反らせる」ことではない、ということを、
ここでしっかりと確認しておかなければ、我流スイングへと陥ってしまいます。
 
では、なぜ「背すじはピンと伸ばして構えろ」が定説となり、
アマチュアゴルファーに誤解を与えるようになってしまったのでしょうか?
 

背すじの伸びは個人差が大きい
ゴルフのアドレスは、股関節を上手く使うためにお尻を出して構えます
お尻を出して前傾すると、背すじは「反る」まではいきませんが、スッと伸びます。

伸びの度合いは、年齢や背筋の強さにもよるので、個人差が生まれるところでしょう。
お尻を出すと、首の付け根から尾てい骨までに軸の意識が生まれます。
 
2020619235650.jpg

背すじは無理して伸ばさなくても良い。
お尻を出すことがポイント。

別の見方をすれば、お腹をへっこまして構えること。

 
首筋から尾てい骨までがある程度一直線でないと、スムーズな軸回転ができなくなります。
このお尻を出す意識がなく、ただ、地面にある球に対して構えにいくと、
背すじが「曲がった」アドレスになってしまうのです。
 
20206200119.jpg

お尻を出して構えたスイングでのフォロースルー。
前傾角度が維持されていることに注目。

 

 

これを避けるために「背すじをピンと伸ばせ」という表現が生まれたと思われます。
 
 
背すじが反った悪い例
今度は逆に、背すじをピンと反ったままスイングをしてみてください。
アドレスでは気づかないかもしれませんが、ダウンスイングから
フォロースル―で身体が伸び上がって、アゴが浮いて
しまい、スムーズなターンができません。
 
20206200944.jpg

背すじを反らせて構えると、
必ず左腕が突っ張ってしまいます。

この状態からダウンスイングすると、
 

 
20206200103.jpg

左肩が過度に浮き、スムーズに振り抜けません。

 

 

 
スイングで一番マズい、「右肩が大きく下がって」しまい、
手前をダフるか、それを過剰に嫌がってトップすることになってしまいます。
 
自分流スイング作りでは、こういう“言葉のアヤ”に惑わされてはダメです。
スタンダードスイング理論のアドレスを良く理解していただき、
正しいアドレスを身につけていただきたいものです。
 
 
自分流スイングへの転換のコツ
私たちが日常の場面で自然に立っている姿での背すじが、
アドレスでの背すじの伸び具合という理解
が、自分流スイング作り考え方です。
 
もし、普段の立ち姿で背中が曲がり気味の人は、アドレスでも、
お尻さえ出ていればOKです。構えた姿の背すじは曲がり気味なのが自然でしょう。
 
202062001148.jpg

背すじが自然なテンションで構えた理想的な姿。
何分でもこの姿勢を維持できるでしょう。

背すじを反らせ、腕を突っ張って構えた状態では、
1分もすれば、苦しくなるはずです。

 

 

 

普段の立ち姿でも、背中が曲がり気味の人がいました。
ゴルフ仲間にも「背中が曲がっているから、もっと背すじを伸ばして」と言われたそうです。
背すじを伸ばそうと、アドレスの度にひたすら背中を反らせる仕草をしていました。
私がそれに気づき、

「お尻だけ出して、もっとラクに構えてスイングしてみてください」
 
とアドバイスしたら、「ずいぶんスムーズにスイングできるようになりました!」と、
スイング中のストレスが軽減されたようです。
 
その人の「自然でラクな構え」は、やはりアドレスではどうしても
背中が曲がってしまっていますが、骨格上仕方のないことなのです。
 
あのジャック・ニクラウスは、アドレスでもそうでしたが、
普通の立ち姿も背中は曲がり気味です。


 

正しい理解のポイント

アドレスでは、無理に背すじを伸ばそうとはせずに、 お尻を出すというポイント を守ってください。
バックスイングが始まり、身体が動き出したら、背中は丸めるイメージでちょうどいいのです。
 
2020620195822.jpg

バックスイングは、強い腹圧をかけましょう。
上半身と腕に力みが出せなくなります

自分流スイング作りの裏技、秘伝です。

 

 

 
2020620195853.jpg

背すじは緩やかなカーブを描いている。

 

 

 
スイング中に力む人は、バックスイングからダウンスイングにかけて、
「背すじ緩ませる」イメージをしてみてください。
きっと前傾姿勢の保てた、良いダウンスイングのフォームになるでしょう。
信じられない人は、動画等でフォームを撮って確認してみると理解できるはずです。
 
プロゴルファーや上級者は、ダウンスイングからインパクトにかけて、
みんなアドレス時より、背すじが緩んでいます。
 
2020620195920.jpg

お腹に力が入っていて、
アゴを浮かさないように意識すると、
自然のこの形になります。

 

 

 
ゴルフ雑誌に出ているプロの連続スイング写真を見るとわかりますが、
ダウンスイングからインパクトにかけて、スイングしている人の腕とクラブを“消して”みてください。
背すじが丸くたわんだ状態になっていませんか?
 
背すじが反っていると、身体全体が硬直しやすくなり、
どうしても力が抜けない状態になってしまいます。
 
フォロースルーからフィニッシュで、左ヒジ(右利きの場合)が外側に張ってしまい、
背筋がそっくり返っているゴルファーの方は、
ぜひ「スイングで動き出したら背すじは緩ませる」をお試しください。 
 
202062020033.jpg

アドレスで背すじが反り、腕が突っ張っていると、
ダウンスイングから必ず伸び上がってしまう。

 
202062020056.jpg

フォロースルーは、左ヒジが曲がってしまい、
スムーズに振り抜けなくなる。


あらためて見ていただくとわかりますが、
プロの背すじはアドレスでは伸びていますが「反って」はいません。
身体は、緊張して硬くなればなるほど、アドレスで背中が反り返り、
ダウンスイングからお腹は出っ張ってしまうのです。
 
 
≪まとめ≫
 
背中は、スイングの大黒柱~
前傾姿勢はスイングの要です。
特に背すじは大黒柱の役割を果たし、ダイレクトに良い前傾姿勢につながります。
 
大黒柱が適正な機能を果たさなければ、ナイスショットは望めません。
前傾姿勢とセットで考えるのが、ヒザの曲げ角度と身体の前後の体重配分です。
 
ワキの下から垂線を引いてきて、ヒザ頭と土踏まずまでが一直線にそろうようにします。
それが適正な前傾姿勢とヒザの曲げ角度です。
 
202062020125.jpg

ワキの下からヒザ~指の付け根が一直線だと
バランスの良い構えになる。

 

 

 
良い前傾姿勢と、身体の前後のバランスのいい体重配分は、
スイング軌道の最下点を安定させます。
 
背すじが反ってしまった前傾姿勢のままスイングすると、
ダウンスイング以降ヒザが突っ張ってしまいます。
 
当然インパクトでは、クラブフェースが球に届かなくなりますから、
腕を伸ばしたりして最下点を“探らなければ”ならず、非常にミート率が悪くなります。
 
2020621122016.jpg

インパクトで身体が伸び上がるので、
手で打ちにいかないと球に届かない。

まさに、スイング軌道の最下点を、手で”探りに”いっている

これでは、手と身体との間隔が広がり過ぎてしまう。

 

 

ヒザを曲げた角度と身体の前後の体重配分が良い適正な前傾姿勢は、
スイング中でもその角度が保たれるので、スイング軌道の最下点を探りにいく必要がなく、
再現性の高いインパクトが実現できるようになります。
 
 
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vol.47 ダウンスイングでタメを作らないと飛ばないのか?

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vol.47
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ダウンスイングからは、

「ギリギリまでタメをほどくな」

という表現を聞いたことがあるでしょう。

201896104834.jpg

タメとは、“切り返し”と呼ばれるバックスイングから
ダウンスイングに移った直後の、

手首とシャフトとの間にできる角度のことで、
鋭角な程、飛ばしのパワーが
溜まっているとされています。


 

グリップが腰の高さ付近まで下りてきても、シャフトは地面に対して
まだ垂直(正面から見て)に近い角度で立ってしなっている瞬間のことです。

まさに、アマチュアゴルファーの憧れの形です。

しかし、この「ギリギリまでタメをほどくな」という表現を真に受けているゴルファーは、
切り返しからタメを、手で意図的に作ろうとしているようです。
 

 

ここが我流スイングへの落とし穴だった!

「タメを作ろうとする」タイプの症状として、決まって右に飛び出して右に曲がる弾道に悩み、
それを警戒して過度のリストターンをしてしまうといった、左右のひどい曲がりに悩んでいます。

そうやって、曲がりが予測不能の我流スイングへと陥ってしまっています。

 

20189610517.jpg

ゴルフ本などでプロが言う、

「ダウンスイングからギリギリまでタメをほどくな」

とは、”プロの自分自身のイメージ”であり、

「タメをほどいてはいけない」

ということではありません。
いつの間にか、そう伝わってしまったようです。

 

 

ほんの15年程前までのクラブは、シャフトが短くヘッドも小さかったので、
このタメのテクニック(シャフトをしならせる)が必要とされていました。
ダウンスイングからタメて下ろさないと、飛距離が出せなかったからです。

 

201896105018.jpg

タメたものはいつか解き放たないといけません。
この解き放つことを、“タメをほどく”と言います。

レッスン用語では、

「リリース」「アンコック」「キャスティング」

などとも呼ばれています。

 

 

 

 

作るのではなく、「できる」もの

タメは、手で意図的に作るのではなく、
切り返しでの上半身と下半身のねじれ差ができる一瞬で“できる”もの
です。
しかし、このテクニックがなかなか難しい!

「ギリギリまでほどくな」の解釈が一人歩きしてしまい、
身体のターンや、タメをほどく動作のタイミングを見失ってしまうのです。

 

201896105249.jpg

結果、決まって手元が大きく先行して、
ダウンスイングから腕が詰まったようになり、

 

 

202052010578.jpg

インパクトでアドレスの位置にヘッドを
スクエアに戻せずに曲がってしまうか、
最悪シャンクにもなってしまいます。

こうして、我流スイングに典型的な「振り遅れ」になってしまうのです。

    

 

 

■ 自分流スイングへの転換のコツ
2018917171250.jpg
バックスイングは、コックという動作をして
クラブを立てていき、タメを作る準備をします。
コックを「する」のですから、
したものは戻さなければなりません
 

 

 
2018917171755.jpg

この戻す、コックをほどく動作がアンコックです。
 

 

切り返しで生まれたタメを、

「ギリギリまでほどかない」
 
の“ギリギリ”が究極のテクニックとなります。
切り返しで生まれたタメのパワーを、ダウンスイングからクラブで
球に伝えるのがアンコックの役割(身体の回転のパワーを伝える)です。
 
 
自分流スイング作りでは、タメを意図的に作ることはしません

 

202052013513.jpg
このような、ギリギリまでコックをほどかずにインパクトするには、
高度なテクニックと絶妙なタイミングが必要だからです。

 

202052013546.jpg

トップの位置から、ダウンスイングに移る瞬間

よく言われているのが、

「手元やヘッドを真下に下せ」

ですが、自分流スイング作りでは、
矢印の方向に動かすイメージを持ってください。

 

タメを意識的に作っていない、アンコックの動作

タメをほどきながらダウンスイングしている形のイメージ。

                この形をイメージするのは危険!

2020520144447.jpg

 

 

 

202052013642.jpg

インパクトは、ヘッド先行のイメージで。
手元が右太もも付近で球をとらえる意識で良いでしょう。

 

20205201382.jpg

                実際の形はこうなるが、意図して作らないこと。

 

 

2020520131027.jpg

インパクト直後のヘッドが先行した形 

              ヘッドが先行していないNGな形                

202052015114.jpg

自分流スイング作りでは、スイング軌道は円を目指します。
ヘッドが先行していないNGな形は、クラブヘッドのベクトルが目標方向になっています。
これでは円運動にならず、遠心力も活かせません。

クラブヘッドは、目標側に出していくのではなく、左肩の後ろに放り投げるイメージです。

 

 

2020520145536.jpg

グリップエンドを地面に向けるようにシャフトを立てていくと、
クラブヘッドは完全に先行していき遠心力が活かせ
ヘッドスピードもアップしていきます。

 

2020520131154.jpg

左肩の上でグリップエンドが目標に向いていると、
クラブヘッドは完全に円運動をしたことになります。
自分流スイング作りで目指す形です。

 

【まとめ】

最近のクラブは、シャフトも長く性能も良くなり、タメはかえって不要になってきました。
難しいタメのテクニックを、シャフトの長さと性能が代行してくれるのです。
アンコックだけで十分に飛距離を出すことができます

アンコックは、タメのテクニックよりもずっとやさしく、練習すればマスターできるようになります。
自分流スイングでは、ダウンスイングから積極的にアンコック&リリースしてヘッドを先行させ
ミスの頻度と度合いの少ないドローボールを目指します。

 

vol.47
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vol.46 「ダウンスイングはインサイドから」を誤解していないか?

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ダウンスイングは「インサイドから下ろせ」の正しい理解

 
初心者の頃や、スライスボールや引っかけボールが直らないゴルファーのダウンスイングは、
“適正範囲を越えた”アウトサイドからクラブを下ろしてしまっています。
 
そんなタイプのゴルファーに対する修正法として、
ダウンスイングは「インサイドから下ろせ」という表現が使われています。
 
 
2018127161810.jpg

【適正範囲を超えたアウトサイドからのダウンスイング】

 

理想的なダウンスイングの軌道は、
シャフトが右肩と右ひじの中間くらいに下りてくる。

 

2018127162228.jpg

【理想的なダウンスイングの軌道】

この瞬間は、グリップエンドが球を指しているのが理想。

 また、アマチュアゴルファーの憧れの球筋であるドローボールを打つにも、
ダウンスイングをインサイドから下ろし、
「インサイド~アウトサイド軌道で振れ」と表現されています。
 
しかし、この「インサイドから下ろせ」を一生懸命練習しているが、
スライスボールや引っかけボールが直るどころか、
ますます右に飛んでいき、シャンクも多発するようになってしまった。
 
どうしたらいいでしょうか・・・。こんな質問をよく受けます。
 
 
ここが我流スイングへの落とし穴だった!
ダウンスイングが、アウトサイドから下りてくるのを修正するために、
この項目を練習しているゴルファーを見ていると、
かえって逆効果になってしまっているケースが多いようです。
 
「インサイドから下ろす」= スライスの矯正と解釈しているようです。
 
 
2018127161931.jpg
【適正範囲を超えたインサイドからのダウンスイング】
 
「トップの位置から、そのまま右下にストンと落とす」
などとも表現されますが、アンコックやボディターンといった
他の必要な動作と組み合わせないと、
結果的にタメをほどかなかったことと同じことになり、
右に飛び出して右に曲がる、OB続出の
最悪のプッシュスライスの原因になっています。
 

 

 
 
ここで理解しておきたいのは、
どの程度」のアウトサイド、インサイドが適正かつ許容範囲であるかということです。
 
 
2018127163312.jpg
逆効果になってしまっているゴルファーのバックスイングは、
適正範囲を越えてインサイドに入ってしまっています。
 

 

2018127163047.jpg
当然ダウンスイングからも、適正範囲よりもさらにインサイドから
クラブを下ろすことになり、手元が大きく先行してしまいます。

クラブフェースが開いて下りてきて、大きく右に飛んでいくことになる、
我流スイングへと陥ってしまったのです。
 

 

 
ポイントとなるのは、何に対して「インから下ろす」かです。
 
練習場では上手くいくのに、コースではダメというゴルファーは、
「球(だけ)に対して構えていて、ラインに対して構えていないからです。
 
つまり、コースでは多くのゴルファーが練習場よりも右を向いてしまう傾向があります。
 
コースで右を向いてしまうゴルファーが、ダウンスイングを適正範囲よりも
さらにインサイドから下ろせば、
これはかなり右方向に打ち出してしまうことになります。
 
 
自分流スイングへの転換のコツ
バックスイングの適正範囲のインサイドを理解するために、
スタンダードスイング理論を復習してみましょう。

視覚化するためにターゲットラインを引いてみます。
 
2018127164227.jpg
手元が8時の位置でのクラブヘッドの位置は、
ターゲットラインのやや内側にあります。
ここからコックでシャフトが立っていき、トップでは、
シャフトがほぼ右肩幅の上に位置すれば適正範囲です。
 
2018127164736.jpg

ダウンスイングは、右肩と右肘の間にシャフトが
下りてくれば適正範囲のインサイドです。

201812716518.jpg

トップの位置から、直接球を打ちにいこうとせず、
アンコックをしながら右ワキ付近に下ろすと同時に、


※ アンコック

ダウンスイングで、右ひじを伸ばし、
右親指を下に向けながらクラブヘッドを振り下ろすこと。
「リリース」や「キャスティング」とも言う。

2018127165451.jpg
一気にターンしながらインパクトします。
 
この流れは、
ダウンスイングでタメらないと飛ばないのか?
を参考にしてください。
 
 

 

 

 ダウンスイング8時の位置でも、クラブヘッドとシャフトが
バックスイングとほぼ同じになれば、ナイスショットは約束されます。
これが、インサイドからダウンスイングすることです。

 
201812717248.jpg

バックスイング8時の位置

201812717358.jpg

ダウンスイング8時の位置

 
201812717735.jpg

バックスイング8時の位置

20181271764.jpg

ダウンスイング8時の位置

 
2018127163047.jpg
注意点は、シャフトが適正な角度より
も寝てしまう(水平に近くなる)のはNGです。
シャフトが右肘よりも下になってしまうと、完全なエラーです。
 
これを防ぐために、ダウンスイングからインパクト直後のフォロースル―までは、
手元は身体の近くを通過していくイメージをもっておきましょう。
 
 
 
 
正しい解釈へのポイント
 
この項目を誤解しているゴルファーに、適正なインパクト直前の軌道を説明すると、
 
「えっ?こんなに外(アウトサイド)からなんですか?」
 
と、よく言われます。
 
201812717148.jpg
適正範囲を知らずに、ただインサイドから
下ろしているゴルファーは、
インパクト直前のヘッドの位置と
シャフトの角度を画像のように
イメージしています。
これでは、スクエアなインパクトに間に合いません。
 

 

 
2020529101549.jpg
 
フェース面が真下を向いている
 
 
過剰な手の返しで上の画像のような振り遅れを
間に合わせようとしますが、
インパクトで、スクエアにタイミングを
合わせるのが困難で、
なかなか安定したショットは打てないでしょう。
 
この時点では、クラブヘッドの先端が、
ほぼ真上を向いているのが適正です。
 
 
 
【まとめ】
スタンダードスイングのフォロースル―側のスイング軌道も併せて確認しておきましょう。
ここに振り抜こうとイメージしておけば、手元は身体の近くに通すことができます。
 
さらに、左肩と左肘の間にシャフトがおさまります。
バックスイングの8時、ダウンスイングの8時、インパクト直後のフォロースル―4時の位置が、
この範囲にあれば、安定したインパクトが実現できます。
 
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vol.45 フォロースルーは大きくて速いほど飛ばせるのか?

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フォロースルーは腕で大きくするな

 
「大きなフォロースル―で、腕をできるだけ遠くへ伸ばして」
 
「フォロースル―でヘッドスピードが最大になるように大きく振り抜け」
 
など、ヘッドスピードアップのレッスンでよく見聞きする表現です。
フォロースル―でダイナミックに腕が伸びた姿は、確かに華麗でカッコいいですね。
 
 
201812892216.jpg

ダイナミックなフォロースルーは憧れの形!

 

以前に、
 
フォロースル―で最大のヘッドスピードにしようとしたら、もうスイングが終わってしまった
 
と言われたことがあります。「こうしよう」と思って動作に移すよりも、
ヘッドスピードの方が速かったということでしょうか。
 
 
 
本項目のキーワードは、
 
1. 「遠心力
2.「スイングは左右対称
3.「~する、しよう
 
の3つです。
特に、ゴルフスイングの動作を身体と頭の両方で理解を深めるためには、
動作に意図を込めて「~する、しよう」と、
結果的に(意図は込めずに)「そうなる、なっている」の違いを見ていきましょう。
 
 
 
ここが我流スイングへの落とし穴だった!
プロの連続写真を正面方向から見ると、フォロースル―の一瞬の一コマで、
クラブヘッドが目標方向を指している瞬間があります。
 
腕がしっかり伸びて、クラブヘッドを目標方向に
まっすぐに放り投げているるように見えるかもしれません。
 
 
202052916595.jpg

クラブヘッドが目標を指している瞬間

 

 

 
よく「フォロースルーはハンマー投げのように」などの表現でも説明されています。
しかし、ハンマー投げは、持っている道具自体を目標に飛ばします
 
スイングとは運動の種類が全く違うはずで、この表現は大変誤解を招きます。
目標にまっすぐに放り投げるハンマー投げのイメージが強すぎると、
 
202052917839.jpg
フォロースル―でアゴが浮き、
両ひざも締まらずに
クラブに「持っていかれる」ような
体勢になってしまいます。

 

 

 

 
 

遠心力を考慮しなければ、円と直線がケンカしてしまう 

ゴルフスイングは、円運動であることに異論を唱える人はいないでしょう。
「クラブヘッドを目標に真っすぐに放り投げる」は、“直線運動”がイメージされてしまいませんか?
 
円運動の中に直線が入れば、円であるべきスイングの軌道が崩れてしまい
ヘッドスピードも大きく落ちてしまいます。
 
2020529171039.jpg

円運動の途中に、
“真っ直ぐに見える一瞬”があるだけで、

円運動をしているクラブヘッドが向かう先は、
目標方向よりも、むしろ目標と
反対方向になるはず
です。

 

 

 

 
物体が円運動をすると、中心(身体)から(クラブヘッドが)外へと
膨らもうとする遠心力が働きますが、クラブヘッドを丸く動かせば、
遠心力を生かしてヘッドスピードを上げることができます。
 
しかし、目標方向に真っ直ぐに放り投げようとすれば、遠心力とケンカしてしまい、
クラブヘッドがますます身体から離れて、スクエアにインパクトすることができなくなります。
 
 

 「遠心力について」は ⇒ こちら


 
スタンダードスイング理論では、バックスイングとフォロースル―は左右対称のイメージです。
ダウンスイングからフォロースル―にかけて、ヘッドスピードが大きく上がるので、
ヘッド軌道は遠心力で膨らんでいきます。
実際は左右対称からフォロースル―側の軌道がやや大きくなってしまうのです。
 
フォロースルーは大きく「なってしまう」のであり、大きく「するのではない、という理解が必要です。
遠心力を計算に入れず、結果的に大きく「なる」ものを大きく「しよう」とするところに、
我流スイングへの落とし穴があったのです。
 
遠心力は、正しく理解して生かせば、スピードアップがはかれ、飛距離を伸ばせますが、
意味や効果が解からず、ただ速く振ろうとすれば、負けてしまいナイスショットは望めません。
 
 
 
自分流スイングへの転換のコツ
おおよそ、ヘッドスピードが42~43までなら、そんなに速いヘッドスピードではないので、
プロのような大きなフォロースルーにはならないはずです。
腕は、伸ばすよりたたむときにスピードが上がり結果的に円運動になるのです。
 
そこにヘッドスピードなりの遠心力が発生して、フォロー側が大きくなり、
実際の形としては左右対称ではないという理解が必要です。
 
動作のイメージは、左右対称でで良いでしょう。
「イメージ」と「実際」が違うということの理解が必要です。
 

 参考ページ「失敗しないスイング作りの5か条

 
 
 
2020529171210.jpg
チェックの方法として、
クラブを反対に持って振ってみてください。
ビュンと音が鳴るように振るには、
腕はコンパクトにたたんでいくはずです。
 
逆に、クラブを目標方向に放り投げるように振れば、
途中で滞ってスピードがかなり落ち、
ビュンと音は鳴らないでしょう。
 
 
 
2020529171415.jpg

OK 腕をコンパクトにたたんでいる

2020529171437.jpg

NG 目標に放り投げるように

 
クラブヘッドは、目標方向と反対側に放り投げるイメージが正しいことがわかるはずです。
クラブを通常の使用に持ち直してスイングして、フィニッシュでピタっと止まれたら、
結果的にフォロースル―で最速のヘッドスピードに「なっている」ことでしょう。
 
 
 

正しい解釈へのポイント

フォロースル―とは、インパクト後の部分の形です。
インパクトでフェースと球が接触している時間は、ほんの一瞬でコントロールできる世界ではありません。
 
「フォロースル―でヘッドスピードを最大にしろ」「大きなフォローする―で」と言われても、
球がフェースから離れてしまってから、大きな動作やスピードをかけても意味があるとは思えません。
 
 
アベレージゴルファーが、この定説を文字通り受け取れば、
やはりその部分に来てから「そうやろう」としてしまうでしょう。
スイングは、インパクト前から以降にかけて、スピードが最高潮になります。
 
そのとき、腕が目標方向に引っ張られて、放り投げているように、
「見える」のであって、「放り投げている」のではありません。
 
 
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vol.44 スイング中のベタ足は、安定感につながるのか?

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下半身の安定はベタ足との関連


スイングを安定させるには、下半身の動きを抑えることだ

安定したショットをするには、べた足にしろ

と、よく耳にしませんか?

「バックスイングの左足かかとヒールアップは、軸がブレる」

などと言われています。

 

2018810123957.jpg

左かかとのヒールアップとは、
バックスイングからトップ・オブ・スイングにかけて
左足かかとが軽く浮く、または意図的に
浮かせる動作のことです。

 一方、インパクトからフォロースル―にかけても、
右足はべた足が良いと言われることもあり、
これも解釈が難しそうです。

今回は、


1.    バッスイング、フォロースル―の「ヒールアップ」と「べた足」の違い

2.    そのメリットとデメリット

という視点で展開していきます。



 

NGスイングへの落とし穴 

ゴルファーは、「スイングが安定する」や「軸がブレない」という言葉に弱いようです。

 

20188161548.jpg

確かに、べた足だと下半身は動きにくいので、
スイングが安定し軸がブレないイメージがします。

しかし、ベタ足の意味を正しく理解していないと、
腕が上手く使えなくなってしまう
ことがあるのです。

 

201881615752.jpg

べた足を意識し過ぎて
下半身をガチガチに固めてしまい、
膝や腰がスムーズに動かないと、

201881615856.jpg

ダウンスイングから左ヒジが張ってしまい、
インパクトでヘッドが戻らずに振り遅れやすくなります。

べた足(左かかと)でバックスイングをするためには、
股関節の可動域の充分な広さが必要です。


しかし、アマチュアゴルファーで
必要な可動域を備えている人は大変少ないです。


一方、フォロースル―でのべた足(右足の)を正しく理解するには、
「べた足の状態
や「べた足の期間」という目安が必要です。

 

201881615174.jpg

アプローチショットは別ですが、
フォロースル―からフィニッシュにかけて、
べた足のままのプロは皆無です。

ということは、いつか右足の
かかとは上げていかなければなりません。

 

「いつまで(期間)べた足のままでいいのか」

がわからないから、「べた足」という一点に意識が
ロックされてしまい
、そのまま手だけでフィニッシュまで
振ってしまうのです。

 

 これでは、身体の回転や腕の動きがじゃまされ、ヘッドスピードが出せません。
「アクセルとブレーキを同時に踏んでいる」
ようなもので、NGスイングへと陥ってしまうはずです。



自分流スイングへの転換のコツ

ゴルフでは、完全ベタ足でいいのは、パターだけです。
フォロースルーで右足のかかとは、明らかに浮かないまでも
浮こうとしている
のが正しい理解です。

 

2018816151355.jpg

フォロースルーで右かかとが浮いていかないと、
スムーズな身体の回転ができません。

スイングでスムーズな回転をするには、
上半身ではなくフットワークで回転していくのが
良いスイング
であり、
正しくフットワークを使って軸回転をすれば、
安定したインパクトが実現できます。

 

 

 

スエ―してしまうかも?

201881616181.jpg

バックスイングで左かかとをヒールアップしたら、
「右ヒザが流れやすくなり、スエーするのでは?」
と思われているようです。

 

2018816162148.jpg

内股気味にしてヒザが左右にブレないように気をつければ、
 

 

2018816162231.jpg

むしろ左足かかとをヒールアップした方が
ラクにバックスイングが作れます。

 

左かかとを、ヒールダウンさせると同時にダウンスイングを開始すれば、
下半身から順番に動かせて、スイングのリズムもタイミングも良くなってきます。

よって、自分流スイング作りでは、

バックスイングで左足かかとをべた足にするメリットはない

と考え、ヒールアップを推奨します。

極端にヒールアップするのではなく、球1個分程度で十分です。
左ヒザは前方に突き出さず、内股に使っていきます。

 


【正しいダウンスイングの実感】
ヒールアップしたトップの位置で3秒程静止してみてください。

腕でクラブを引っ張りあげず、上半身や腕をリラックスさせることも忘れないようにしましょう。

この状態から、左足かかとをドンと踏み込めば、必ず腕が勝手に下りてきます。
結果的に、ダウンスイングは適度なインサイドから下りてきて身体のターンもスムーズになります。


 

2018816162148.jpg

フォロースル―では、エックス脚のイメージで
ターンすれば、スイング軸をブラさず、
右足かかとは上がるべきときに上がっていき、
切れのあるボディターンできます。

 

2018816162510.jpg

エックス脚でターンするフットワークなら、
べた足よりもむしろ安定するというのが、
自分流スイング理論です。

 


正しい解釈へのポイント

特にフォロースル―においてのベタ足とは、ほんの一瞬であり、
ずっとキープすることではありません。

高速度カメラで撮られた連続写真の、その一瞬だけを見ていたら、理解を誤ります。

べた足タイプのスイングとは、

ベタ足の状態や期間が長いタイプか短いタイプか

に分かれるだけです。
特に飛ばし屋タイプでは、
インパクトゾーンで右足を
ベタ足にしていることは、ほぼありません。
スイング中のエックス脚をキープして、一気に右足をターンして飛ばしていきましょう!

もちろん、べた足で上手く打てている人は、そのままでOKです。
柔軟性に富んでいるか、腕の使い方が上手なゴルファーなのでしょう。


ここでの解釈で大事なのは、

「べた足でなければならない」「ヒールアップしてはならない」

といった“限定”はよくないということです。

自分の特徴や身体能力を見きわめ、適している方法を採用することが
自分流スイング作りなのです。

 



《 べた足のメリット 》

最後に、べた足が特に必要な場面をお教えしましょう。
傾斜地からのショットやバンカーショットです。

これらの場面では、スイング中終始ベタ足状態が必要です。

 

2018816164125.jpg

「つま先下がり」、「つま先上がり」、「左足上がり」の傾斜地では、しっかりべた足にしておかないと、
 

 

2018816164238.jpg

バランスを崩し、インパクトの最下点がズレて
ミスショットになってしまいます。

しかし、べた足といっても腰は少し回ります

 

2018816164618.jpg

バンカーショットも、やはり腰は少し回ります。

傾斜地やバンカーショットでも、
下半身を完全に固定してしまうと、
腕がほとんど振れなくなってしまいます。

 

201881616422.jpg

「左足下がり」だけは、フォロースル―で右足の
かかとを上げていかないと、ダフッてしまうので、
例外となります。

 
傾斜地やバンカーショットでのべた足スイングの腕の使い方は、
ヒジをコンパクトにたたみ、手首を柔らかく使うことです。

通常のアドレスよりもヒザを低く落として連続素振りをしてみてください。
傾斜地やバンカーからの腕の使い方が上手になります。

 

2020529162454.jpg

① ダフらないようにヘッドは浮かす

2020529162513.jpg

② バックスイングはスクワットする感じ

2020529162533.jpg

③ ヒザにしっかりと踏ん張りを感じよう

 

また、スイング軸が安定し、バランス力がアップする一石二鳥の練習法です。
傾斜地ショットの直前に実践すれば、ナイスショットの確率が上がるはずです。

 


【まとめ】


■ ベタ足の意味を正しく理解していないと、腕の動きが悪くなり、ミスショットになりやすい。

■ ベタ足スイングは、股関節の可動域の充分な広さが必要だ。

■ 自分流スイング作りでは、逆にヒールアップをお勧めする。
 

■ 左ヒールアップは、バックスイングでしっかりねじれて肩が入り、良いトップが作れるし、
  ダウンスイングからは、自然に下半身から始められ、スイングのリズムやタイミングが良くなる。


■ スイング中、やや内股感覚を維持していれば、軸ブレやスエーは充分防げ、
  ヒールアップのデメリットは気にしなくても良い

■ ベタ足が必要な状況は、傾斜地やバンカーショットである。
  バランスが保ちにくいし、平地や芝の上からの通常のショットよりも、
  少ないフットワークで済むからだ。

■ 考え方として大事なのは、
 「ベタ足にしなければならない」
「ヒールアップしてはならない」
  といった「限定」は良くない。

■ 自分の身体的特長や能力を見きわめ、
  ベタ足かヒールアップの適している方を選ぶのが賢明である。

 

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